オーストラリアでIT留学の心得 – おススメ留学先・関連記事まとめ10選!

PCを使ってプログラミングをするIT系の男性

リモートワークの普及やAI技術の発展によってIT関連分野の求人が以前よりも増えています。それに伴って、オーストラリアでIT留学をしたい、という学生の問い合わせも近年増えてきました。実際、IT関連コースで定員オーバーとなる大学も出てきているほどの人気ぶりです。

未経験でもITの道に進めるのか、どんな分野があるのか、卒業後にどういった職種に就けるのか、実際の給料事情は?など気になることも多いと思います。

この記事では、これまでKOKOSが執筆したIT関連記事をまとめて紹介しながら、皆さんが留学前に抑えておくべきポイントを改めて解説したいと思います。

目次

IT大国のアメリカではなくオーストラリアでIT留学をするメリット

GoogleやAppleなど有名IT企業が集まるシリコンバレーがあるアメリカは、IT大国としてのイメージがあるかと思います。そんなアメリカではなく、オーストラリアでIT留学をするメリットは何でしょうか。

一般的なメリットとなりますが、アメリカに比べてオーストラリアは

  • 学費が安い(為替によるが3年で学士取得でき200-300万円/年、アメリカは4年制で300-500万円/年が相場)
  • 治安が良い(平和指数で日本は世界9位、オーストラリア22位、アメリカ131位)
  • 学生ビザでも就労可能(2週間で48時間の就労可。アメリカでは就学先の大学でしか働けないなど制約が多い)
  • 日本との時差が1~2時間程のため日本の家族や友人とコミュニケーションがとりやすい

シドニーやメルボルンなどの大都市には多くのIT企業が集まっており、有名企業の本社や支社も多くあります。しかし人口比では10倍以上も少ないためアメリカほど激しい競争はなく、就学中のインターンなどを通して就職のチャンス比較的あるという点も、オーストラリアでのIT留学を考えるうえで大きなポイントとなるでしょう。

未経験からでもIT留学は本当にできる?

結論から言えば「Yes」ですが、少しでも知識や経験があるに越したことはありません。

日本で修士課程に入る場合は院試で出題される専門的な問題を解くことが出来るほどの知識が必要となり、特定の分野を研究することになります。

しかしオーストラリアでは、関連のない学部を卒業していても、英語試験のスコアなど入学要件を満たせば入学でき、課題をこなしていくことで学位が取得できる「コースワーク」という制度があります(日本と同じ研究型のリサーチコースもあります)。

これが未経験でもオーストラリアでIT留学が可能、と言える大きな理由の一つです。

ただ、最近ではスマホメインでPCはほとんど使ったことがない、という人も多いかもしれませんが、PCのタイピングやソフトウェア操作に慣れておくのは必須です。

また、IT留学で成功している人の体験談を読むと、IT職は未経験だけど留学前にIT系のバックグラウンドがあるという人が多いことに気づくと思います(趣味でITの勉強をしていた、IT系の会社で働いていた、など)。

そのためIT経験は必須ではありませんが、スムーズに留学開始したい、単位を落としたくない、将来IT系の職種への就職を考えている、という人は留学前に何らかの事前知識を勉強しておくことを強くお勧めします。IT分野は新しい技術や言語がどんどん生み出される分野です。自分から興味を持って調べることは、将来IT業界でやっていくために必要な素質だと思います。

ITで何を学ぶ?フロントエンド?バックエンド?ネットワーク?

漠然とIT留学したい、と思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、IT分野は幅広く、また何のために学ぶのか、将来どういった種類の仕事に就きたいのかによって学ぶ内容が異なります。

ここでは皆さんが毎日見ているウェブサイト(英語でHome Pageと言うと、日本語で言うトップページ、一番最初のページ、という意味になります)に関連する、WEBデザイナー・フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・ネットワークエンジニアについて解説します。

WEBデザイナー(コーダー)

UXデザイナーのイメージ写真

皆さんが見ているこのウェブサイトの色使いやレイアウトは、WEBデザイナーがデザインしたものです。

WEBデザイナーは、PhotoshopSketchFigmaなどのツールを使って視覚的デザインを作成し、ユーザー体験を考慮したレイアウトや配色を決定します。そしてコーダーと呼ばれる人がデザイナーがデザインしたものを基に主にHTMLやCSSを使い、デザインを忠実にウェブページとして表示させる役割を持ちます。

両者の役割はウェブサイトデザインに重きを置くWEBデザイナーとコーディングが主な業務のコーダーで役割が異なりますが、実際の業務においてはWEBデザイナーはコーダーの役割も果たすことが多いです

デザインに興味がある人は、この職種が向いているかもしれません。使われるHTMLやCSSは文章構造や装飾などを目的としたマークアップ言語といわれるもので、制御構造やループ処理、変数、クラスなどがあり記述がより複雑なJavaScriptやPythonなどのプログラミング言語とは異なり、初学者でも比較的理解しやすいです。

フロントエンジニア

PCを使ってITを勉強するイメージ

フロントエンドとは、ユーザーがウェブサイトで直接目にする部分を指します。HTMLやCSSだけでも基本的な静的なウェブサイトを作ることができますが、フロントエンドエンジニアは主にJavaScriptを使ってユーザーが操作するインタラクティブな要素を追加します。

例えば、ショッピングサイトの「カートに追加」ボタンをクリックすると、その商品がカートに追加され、画面上で動的に更新されるといった機能や入力フォームでメールアドレスが正しくない場合、エラーメッセージを表示するのはJavaScriptで実装されます。

スマホのモバイルアプリ開発でもReactNext.jsといったJavaScriptのフレームワークが使われています。例えば、FacebookアプリはReactによって作られています。

近年はBubbleFlutterFlowなどのノーコードツールも登場し、プログラミングの知識が少ない人でも簡単にアプリを開発できる環境が整ってきて、敷居が低くなっています。アプリケーション開発や新しい技術に興味がある人は、フロントエンドを学習するといいでしょう。

バックエンドエンジニア

プログラミングイメージ

バックエンドエンジニアは、ウェブサイトとサーバーを繋ぐ処理やデータベース管理を担当します。Python、Ruby、PHP、Node.jsなどの言語を使用し、ユーザーがウェブサイトを使う際に発生するデータの処理や保存、またセキュリティ対策やパフォーマンスの最適化などをおこないます。

バックエンドエンジニアは、API(Application Programming Interfaceの略称。ソフトウェアとWebサービスの間をつなぐインターフェース)を設計・開発してフロントエンドにデータ提供するなど、システム全体の機能を支える役割を持ち、データベースやサーバーの設定にも関わります。フロントエンドと比べてより複雑なロジックの組み立て、セキュリティも意識したコーディングなど幅広い知識と理解が必要となります(実際の業務では細かく分業化されることが多い)。

サーバー・データベース管理、ネットワークセキュリティに興味がある人に向いています。

ネットワークエンジニア

サーバールームでITテストを行う女性

インターネットに繋げてウェブサイトが見られるのも、ネットワークエンジニアと呼ばれる人たちのおかげです。

ネットワークエンジニアは、ネットワーク環境の設計、構築、保守などを主に担当します。オフィスサーバーやWiFiネットワーク機器を設定し、LAN、WAN、VPNなどのインフラを保守管理するのが主な仕事です。

PythonやBashなどを使うこともありますが、ネットワーク設計やトラブルシューティングがメイン業務となり、ハードウェアの知識が求められるため、ハードウェアに興味がある人、顧客や他のIT部門と連携するためチームワークが得意な人に向いていると言えるでしょう。

このように、ウェブサイトひとつとっても様々なIT系の仕事が関わっていることが分かります。自分の興味がある分野は何か、どんな職種があるのか、まずは調べてみましょう。

どこの大学・専門学校に入ればいいのか?

オーストラリアの大学はどこも世界的評価が高い事、また世界中から人が集まっていることからどの大学を出たか気にする人はほぼおらず、実力やインターンシップ・実務経験の方が重視される傾向にあります。

そのため大学・専門学校のネームバリューを気にするより、自分の学びたいコースや科目が提供されているか、生活費や学費を含め留学中の資金計画に無理がないか、などを重視して選びましょう。

また、後述の永住権につなげたい場合には、政府が定める地方都市に指定されているエリアにある学校を卒業することでポイントが加算される可能性が高いため、地方の学校を選ぶというのもポイントの一つになります。

IT系の学位・コースに強い大学・大学院

IT系の学位・コースを提供している学費が安めの学校

IT系の職に就けば永住権が取得できる?

IT系の留学を考えている方の中には単純に興味があるだけでなく、オーストラリアの永住権に繋がるのでは、という動機を持っている方も多いようです。確かに、下記のMLTSSLの212の職業リストのうち下記9つのIT関連の職業がリストされており、分野としては医療看護系に次いで多くなっています。

また、いずれも他の職種に比べて給与待遇がいいこともIT系に進みたいと考える人が多い理由となっています(為替によりますが日本円で800万円から1千万円程度)。

MLTSSL(永住権につながる可能性が高い中長期戦略技能リスト)にあるIT関連の職業例SEEKなど求人情報のデータによる年額給与目安
ITビジネスアナリスト$90,000 – $130,000
システムアナリスト$85,000 – $100,000
アナリストプログラマー$80,000 – $95,000
開発プログラマー$90,000 – $110,000
ソフトウェアエンジニア$95,000 – $130,000
その他のソフトウェア・アプリケーションプログラマー$90,000 – $120,000
ITセキュリティスペシャリスト$95,000 – $130,000
コンピューターネットワーク・システムエンジニア$95,000 – $110,000​
通信ネットワークエンジニア$90,000 – $100,000
2024年時点での情報です。更新されている可能性があります。

しかし、日本の就職活動とは異なり、オーストラリアでは新卒採用・大量採用はあまりおこなわれていません(Graduate DeveloperなどといったGraduateと名の付く新卒にあたる枠はありますが多くはない)。

そのためとりあえず卒業すれば就職できる、という受け身の姿勢ではなく、在学中からキャリアイベントに出たりインターン経験を積極的に積むことがとても大事です。そうしたコネクションや経験がスムーズな就活につながっていきます。

ただこれらの職業に就けたからといって、必ずしも永住権が獲得できる訳ではありません。年齢や英語試験のスコア、日本を含めたこれまでの学歴、オーストラリアでの上記の職歴が問われるなど、簡単ではなく時間もかかります。

また、オーストラリアにはIT系や英語に強いインドや中国からの留学生が数多くおり、彼らとの競争に勝つのは容易ではありません。永住権は簡単には取れないということを知ったうえで、自分のキャリアにどうつなげるか、別プランを含め今後の進路計画を立てておくことが大切になってきます。

弊社は留学専門エージェントです。オーストラリアの永住・ビジネスビザに関する条件は複雑で、変更も頻繁に行われるため、一度移民専門エージェントに相談することをおすすめします。

ポートフォリオを作る:自分のウェブサイトやLinkedInのプロフィールを作る

デザインのイメージ図

ポートフォリオとは、自分のこれまでの作品を紹介するために作るものです。IT系に限らず、どんな分野でも自分のポートフォリオを作っておくと、将来とても役に立ちます。

特に就活では、自分のスキルや実績を具体的に示すことができ、実務経験が少ない場合でも他者と差別化を図ることができとても有効です。採用側にとっても履歴書だけでは分からない実際のスキルを確認できるので、ポートフォリオの提出を求めている求人が多いです。

IT留学を始めたいと思ったら、自分のポートフォリオを紹介するウェブサイトをまずは作ってみるのもいいかもしれません。その過程で、フロントエンドやバックエンドなどについて学ぶこともできるでしょう。

海外ではLinkedInと言うビジネス版Facebookがメジャーでよく使われています。プロフィールを作成したからといって仕事が見つかるわけではありませんが、海外の就職活動でLinkedInのプロフィールがあるのは大きなアドバンテージとなるため、LinkedInのプロフィールを作成してみるのもいいかもしれません。

最後に

留学自体もそうですが、ITの道に進むのもまずは「やってみよう」というチャレンジする気持ちが大切。将来何を目指したいか、という目標を明確にしたうえで、自分で始められるところから始めてみましょう。

留学の途中で進路変更したい、と思うかもしれません。でも、それもまた大切な人生の経験。異国の地で日本では得られない異文化体験や様々なスキルを身に着けることができ、これまでの価値観を変えられるのが、留学の大きな魅力です。

IT留学に挑戦したいと思った方は、是非KOKOSのスタッフに相談してみてください。あなたにあった学校選びをお手伝いします。

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