シドニーの基本情報
シドニーはNSW州の州都であり、人口は約500万人とオーストラリアで最も人口の多い都市です。
観光地として世界的にも人気で、オーストラリアといえばシドニーを真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
オペラハウス、ハーバーブリッジ、ボンダイビーチなどオーストラリアを代表とする観光地が集まっており、他にも博物館やレストラン、ショッピングセンターなどの施設も充実しています。
オーストラリアのビジネスの中心地でもあり、シティには多くの国際的な企業が本社を構えています。
世界中から留学生や労働者などの移民が集まっており、多様な文化、言語、食文化が混在する、活気あふれる街でもあります。
オーストラリアの首都ではないものの、政治、経済、文化的な面で重要な役割を担っており、国を代表する都市と言えるでしょう。
シドニーの治安
オーストラリアの治安は世界的に見てもよく、The economist が世界60の都市を調査した、2021年の安全な都市ランキングではシドニーが4位、東京が5位という結果になっています。
私はシドニーに住んで1年が経つのですが、危ない目にあったことはありません。シドニーに長年住んでいる友達も、身の危険を感じたことはないと言っていました。
しかし暴力、性犯罪、窃盗などの被害が無いというわけではなく、在シドニー日本国総領事館によると実際に日本人が被害にあった例も紹介されています。
夜は一人で歩かない、手荷物から目を離さない、多額の現金や貴重品を持ち歩かない、などといった対策は常にしましょう。
シドニーの気候
オーストラリアは南半球にあるため、季節は日本と逆になります。
オーストラリアでは地域によって熱帯、温帯などの気候分布が異なりますが、シドニーは日本の大部分と同じ温帯性気候に属しています。そのため四季はあるのですが、日本よりはっきりとした季節の差はありません。
冬でも温暖で10度を下回る日は少ないため、日本の秋のような感じ。夏は暑く、30度以上に上がる日もありますが、日本のように湿度はないため、カラッとしていて過ごしやすいです。
シドニー留学中の滞在先
シドニー留学の滞在先としては、シェアハウス、寮、ホームステイなどがあります。しかし1ヶ月未満の短期留学の場合は、ゲストハウスやairbnbなどで予約するという手もあります。
ほとんどの留学生は家賃の安さや、部屋の数の多さからシェアハウスを選びます。
シドニーのシェアハウスの家賃
家賃は同じシドニーでも場所や条件によって変わるため、正確な相場をお伝えするのが難しいです。
しかし参考までに、オーストラリアで有名なシェアハウス ・シェアメイト検索サイトflatmates.comでシェアハウスの部屋を探してみたところ、以下のような相場でした。
最低 $125/週
中間 $250-350/週
最高 $1,250/週
※2023/2/27時点のものとなります。
一番安い部屋は$125で、シティからかなり遠い郊外にある物件でした。しかし正直、$100台のシドニーの部屋となると、安すぎるため何かの欠点や問題がある可能性が高いでしょう。
実際私は、シティからも近い$150のオウンルームのシェアハウスに住んだことがあるのですが、壁はカビていてゴキブリも出るひどい物件でした。さらに住んでから3ヶ月後に「物件を売るから2週間以内に出て欲しい」とのことで退去を言い渡され、結局また部屋を探すことに。
安すぎる物件や、条件が良すぎる物件は疑うようにし、現地で必ず内覧を行うようにしましょう。
最高の$1,250/週の物件は、部屋からハーバーブリッジが見える広い部屋で、シェアハウスとしてはとても豪華でした。
中間の部屋としては$250-350くらいが相場と言えそうです。
シドニー滞在におすすめのエリア
シティか郊外か
シティ | 郊外 | |
---|---|---|
家賃や物価 | 高い | 安い |
通学・通勤時間 | 短い | 長い |
娯楽 | 多い | 少ない |
部屋の広さ | 狭い | 狭い |
部屋探しをするなら、シティか郊外かを考える必要があります。
都市部のほうが家賃が高く利便性がいいという点では日本と全く同じですね。しかし郊外でもビーチ沿いなどのエリアは人気が高く、高級住宅街が立ち並んでいることも多いため、家賃は高くなりがちです。
シドニーは東京や大阪などの日本の大都市と比べると規模が小さめ。そのため、郊外といってもバスや電車に1時間以内乗ればシティに着くことが多いです。
シドニーの主要エリア
エリアの呼び方に明確な基準はないため、どこからどこまでがそのエリアなのかお伝えすることが難しいです。そのためここでは一般的に多い分け方でエリアを紹介していきます。
現地の人と話していても、引っ越すときはまずエリアを決めて、そこから細かい場所を決めていくことが多いようですので、部屋探しの参考になればと思います。
シティ・CBD
シティ・CBDにはビジネス街、ショッピング街、学校、主要駅、観光地などがあり、シドニーの経済や娯楽が集まっている場所と言えます。高層ビルの中には世界的な企業のオフィスが多数あり、平日に行けばスーツを着た人たちが忙しそうに歩いています。
セントラル駅は一番大きい駅で、この駅からはどの路線にも乗れます。そのため遠出をする場合などは、この駅を待ち合わせにすることが多いです。
利便性の良さだけでなく、ダーリングハーバー、オペラハウス、シドニータワー、ロイヤル・ボタニック・ガーデンなどのシドニーを代表とする観光地もシティにあります。
住むとしたら利便性の良さは抜群ですが、家賃が高く、競争率が高いという難点があります。
しかしシティ・CBDから少し離れた周辺エリア、Surry Hills(サリーヒルズ)やGlebe(グリーブ)、New Town(ニュータウン)などはシティに近いながらも家賃は抑えめです。
イースト(東側)
イーストエリアは海に近いエリアで、ビーチへもバスで30分程度で着くほど近いです。ボンダイビーチやクジビーチなどの有名なビーチがあり、週末は多くの観光客や地元の人たちで賑わいます。
ビーチに近づくほど家賃が高くなり、ビーチ沿いには有名企業の重役などが住む、高級住宅街が立ち並んでいます。私も何度もこのエリアに行ったことがありますが、「一体誰が住んでいるの?!」と思ってしまうほど豪華な家と厳重なセキュリティがありました。
そのため、東側はリッチなエリアというイメージを持っている人も多いです。
ビーチに近いせいかのんびりとした雰囲気があり、シティの喧騒から離れることができます。
ビーチとシティの間にあるPaddington(パディントン)には古い街並みが残っており、メインストリートには高級なお店が立ち並んでいます。
個人的なイメージとしては、東側にはサーフィンをしている人や運動を趣味としている人が多く、体や健康にとても気を使っている人が多いという印象です。また欧米人やオーストラリア人が多いエリアでもあります。
海沿いは家賃が高いですが、シティよりのイーストエリアには家賃が安いエリアもあるので、ゆったりとした生活がしたい人にはおすすめです。
ノース(北側)
シドニーCBDがあるエリアからハーバーブリッジを渡った先にあるエリアです。
シティへは橋を渡ればすぐなのでアクセスがよく、治安もいいです。しかし家賃はシティよりは抑えられるので、日本人からも人気のエリアとなっています。
日本人を含めたアジア人も多く住んでおり、シティに行かずともアジアンスーパーやレストランに行くことができます。
住宅街が中心のエリアのため、観光地や娯楽は少なめです。しかし大きなショッピングモール などもあるため、生活に必要なものは簡単に揃えられるでしょう。
インナーウェスト(西側)
アジアや中東からの移民が多いエリアで、家賃も安い部屋が多いです。しかし「西に行くほど治安が悪くなる」というのはシドニーに住めば必ず聞く言葉で、インナーウェストエリアは治安が悪い傾向にあります。
観光地はあまりないため、通常は行く機会がない場所とも言えるでしょう。しかし大学や専門学校、TAFEなどのキャンパスもあるので、学生も多く住んでいます。
西側エリアの東側に近いエリアは治安も改善されてきており、美味しいアジア料理屋さんも多いため、それを目当てに行く人も増えてきているようです。
シドニーでの交通機関
交通カード
オーストラリアでは州ごとに異なる交通カードが使われており、NSW州ではオパールカードと呼ばれるものが使われています。しかしAmerican Express、Mastercard、Visaのクレジットカードやデビットカード、お財布携帯機能のあるデバイスなどでも同じように支払うことが可能です。
カードは電車、フェリー、バス、ライトレールなど、すべての公共交通機関で使用することができます。1日および1週間の上限が設定されているため、長距離の移動も安心です。 ※シドニー空港のアクセス料は、上限料金に含まれません。
オパールカードは、駅や空港、コンビニやスーパーなどで入手することができます。
主要な交通手段
バス
バスは電車やトラムのない地域でも走っており、シドニー市内のあらゆる地域を繋いでいます。また、午前0時から午前4時30分までは夜間運行されています。
トラム(路面電車)
L1インナーウェスト・ライトレールネットワークは、シドニー西部のセントラル駅とダリッチヒルの間を両方向に運行しています。CBDとサウス・イーストのライト・レールには、サーキュラー・キーとランドウィックを結ぶL2ランドウィック線と、サーキュラー・キーとジュニア・キングスフォードを結ぶL3キングスフォード線があります。
電車
シドニーの主要な鉄道やバスの終着駅は、シティにあるセントラル駅です。電車は、北のCBD、港を渡ってノースシドニーとその周辺、東のボンダイジャンクション、シドニー空港を含む南方面へ運行しています。
フェリー
フェリーは海を越える地域に行く時に便利な交通手段で、美しい景色も見ることができます。サーキュラー・キーからは、マンリー・ファスト・フェリー(Manly Fast Ferry)のF1、タロンガ動物園行きのF2、ワトソンズ・ベイとローズ・ベイ行きのF4が利用できます。
キャプテン・クックは、ワトソンズ・ベイとマンリー、サーキュラー・キーとクリフトン・ガーデンズ、サーキュラー・キーとシャーク・アイランドなど、さまざまな場所を結ぶフェリーが運航しています。
シドニーで留学するメリット
世界的に有名な大学が多い
シドニーでの大学進学の魅力のひとつは、有名大学が多いこと。
2013年度世界大学ランキングでも、シドニー大学(100位以内)やニューサウスウェールズ大学(120位以内)は上位にランクインして来ています。また、マッコーリ大学、シドニー工科大学やウーロンゴン大学と、世界の大学のトップ2%に入ってくるような大学があります。
このような大学に、世界各国から優秀な学生達が集まっているので講義のレベルが高く、有意義なものになります。世界各国から違う文化や習慣が入り混じる授業では、日本とは違った世界観が味わえることは間違いありません。
シドニー大学のキャンパスは、旧ヨーロッパを思わせるような雰囲気を持っており、一度足を踏み入れ、その魅力に取り付かれてしまう学生が大半です。ニューサウスウェールズ大学も特にエンジニアリング(工学部)では高い研究成果を発表しており、とても人気です。
実践的な教育を提供する専門学校が多い
シドニーでは将来の就職のために、実践的なコースを提供している専門学校が本当に多いです。
例えば、有給インターンシップをコース内に組み込み、1学期間お金を稼ぎながら単位を取得していくような学校もいくつかあります。
この場合、インターンシップ期間中は学校に行く必要はありませんので、しっかり働く事ができますし、その期間で稼ぐ事ができたお給与は、次回の授業料に回すことも可能となります。更に、学校卒業後にもし就労するビザをお持ちであれば、そのままお仕事に就けるチャンスもあります。
他にも、学校側が1年程の就労ビザをサポートしてくれるというようなことも存在します。決まった分野のコースとなりますが、規定のコース修了後、学校側が卒業生のビザをサポートしてくれ、その学生はフルタイムにて就労が可能になるというものです。
実際にそのビザを通して、その先の永住ビザを取得した方もいるのでオーストラリアにて就職を目指したい方にとってはとても魅力的なビザサポート制度かと思います。
ビザをサポートしてもらったからといって、シドニーで働かないといけないことはなく、自由に都市をまたいで頂く事も可能です。詳しくは弊社までお問い合わせ下さい。
大学や専門学校、TAFEの提携語学学校が多い
通常、シドニー以外の都市では、大学へのダイレクトエントリー(IELTS等のスコアを不要にしてくれるコース)コースは、大学の附属語学学校でしかできない事が多いです。
しかしシドニーの私立の語学学校では、多くの大学との提携を持っており、その語学学校を卒業すると、IELTS等のスコアを提出なしで、大学の英語条件を免除にしてくれる大学もあります。その中には、マッコーリ大学のような1流大学も。
また、シドニーで語学学校に行きながら、ダイレクトエントリーコースをクリアして、他都市の大学への入学ということも可能ですので、アルバイトが多いシドニーでしっかり働き、大学時の生活費を稼いでから引越しをするという選択も可能になっています。
仕事数が多く、アルバイトや就職のチャンスが多い
シドニーは他都市に比べても仕事数がダントツに多いことが特徴です。決して物価が安くないオーストラリアで生活を送っていくためには、生活資金が必要となります。
アルバイト無しでは生活できない学生も少なくありません。シドニーは、多少英語が出来、贅沢さえ言わなければ、すぐにでも仕事が見つかると言われていますので、皆さん安心してお越し頂いております。
仕事の種類も様々で、ご自分の特技を活かした仕事を見つけることも十分に可能です。また、就労可能なビザを取得して、本気で就職を探すという意味でも、ビジネスの中心地であるシドニーは求人も多く、一番の人気都市になっています。
世界中の料理が食べられる
シドニーでは見つけることが出来ない食材はないというぐらい、世界中の食材のお店やレストランが存在します。その為、日本を離れても日本食に困る事はまずありません。
外食は高いので、自炊をしたとしても、食材豊富なシドニーでしたら、殆どのものを見つけられますので、困ることがありません。日本のラーメン屋さん(一風堂等)もシドニーには出店しており、常に日本を感じながら生活していく事も可能です。
シドニーでは身近なところに、すぐ日本の文化を見つけられますので、海外生活が始めてで、不安な方には最適です。
交通の便がいい
シドニーは他都市に比べて圧倒的に交通の便が良いことで有名です。
シドニー市内ではセントラル駅を中心にして、数多くの電車が早朝から夜遅くまで走っていますし、電車がなくなっても、バスが運行されていますので、どこに住んでいてもそこまで不便に感じる事はありません。
また、シドニー市内では午前9時頃から午後15時位までフリーシャトルバスも走っています。この間、無料で市内を回ることも可能です(木曜日は夕方まで走っています)。学校生活が始まると、家賃等生活費を抑えるために、シドニー市内から少し離れたところに住むことがあるかもしれませんが、交通の心配はほとんどありません。
以上のように、学生にはとても好条件が揃っているシドニーですので、人気もNo.1となっています。是非、皆様もシドニーへの留学をご検討してみてください。
シドニー留学のデメリット
家賃や物価が高い
シドニーの不動産価格は、オーストラリア国内でもトップクラスで高いです。また競争率も高いため、安くて条件のいい部屋はもちろんのこと、部屋を探すこと自体が困難になることも。
さらに大学の学生寮も人気が高く、早く埋まってしまうため、入居したくてもできない場合があります。
物価も他の都市より高く、生活費もかかるため、留学前に奨学金制度を利用したり、経済的な計画を立てたりしておくとよいでしょう。
しかし仕事の数が多く、アルバイトの求人も多く出ているため、仕事は比較的見つけやすく時給も高いです。
人の数が多い
観光客などで賑わうハイシーズンには、シドニーの交通は混雑します。さらに観光地は多くの人で溢れるので、「オーストラリアでゆったりとした静かな生活が送りたい」という人にシドニーは向いていないかもしれません。
さらに移民の数が多く、特にアジア系の移民や留学生が多くいます。そのため語学学校や専門学校など、周りにはアジア人しかいないという状況にもなりがちです。