オーストラリアでの大学留学を考えている方向けに、学費や生活費でかかる費用についてまとめました。
まだコースを決めていない方でも、大体の予算を知っておくのがおすすめです。
大学の学費
コース | 1年間の学費 |
---|---|
Bachelor(学士) | 20,000-45,000 AUD (約200-450万円) |
Master(博士) | 22,000-50,000 AUD (約220-500万円) |
学費は大学やコース、学位のレベルによって大きく変化しますが、大体の予算は上記になります。
オーストラリアの大学の学士コースは基本的に3年制で、博士コースは1.5-2年制です。
※医学部などは除く
大学入学前にかかる学費
コース | 1年間の学費 |
---|---|
ファウンデーションコース | 20,000-25,000 AUD (約200-250万円) |
ディプロマコース | 20,000-30,000 AUD (約200-300万円) |
語学学校 | 10,000-15,000 AUD (約100-150万円) |
大学留学というと、日本の高校を卒業したらすぐに現地の大学に入学するというイメージを持つのでは。しかし日本の高校からオーストラリアの大学に進学する場合、ほとんどの場合では直接入学ができません。
これは教育システムに違いが関係していて、日本では大学一年次に学ぶ教養課程をオーストラリアでは高校で学んでしまうからです。
その学位のギャップを埋めて大学に入学するには、以下の2つの方法があります。
ファウンデーションコースを経由する
大学進学のための準備コースで、教養、専門分野の基礎、大学の授業で必要なディスカッションやプレゼンテーションの仕方などを学びます。期間は約1年で、卒業すれば大学に進学できます。
ディプロマコースから編入する
ディプロマは専門学校卒、短大卒のような学位で、ファウンデーションコースよりも深く専門分野を学びます。期間は約1年で、卒業すれば大学の二年次に編入できます。
ファウンデーションコースに通うメリットは、オーストラリアの大学に通うための基礎力を1から身につけることで、授業にスムーズについていけるようになることです。
一方、ディプロマから編入すれば3年間で卒業することができます。さらにディプロマの学費は大学よりも安いため、1年分の学費を抑えることもできます。
また、ファウンデーションコースやディプロマに入学するにはIELTS5.5-6.0ほどの英語力が必要となります。そのためその条件を満たしていない方は、独学で学んで英語試験を受けるか、語学学校に通うという選択肢があります。
知っておくべき学費の傾向
国公立大学よりも私立大学のほうが安い
オーストラリアの大学はほとんどが国立大学で、私立大学は数えるほどしかありません。
日本では国公立大学のほうが私立大学よりも安いですが、オーストラリアでは逆となっています。
また、大学のレベルランキングの上位は国立大学が占めており、ランキングが上がるほどに学費も上がる傾向にあります。
理系学部は高くなる傾向あり
理系学部は文系学部よりも学費が高い傾向があります。
オーストラリアの大学の理系コースでは最新の研究設備を揃えており、世界でもトップレベルの学びをすることができます。
しかし設備の維持や管理には多額の費用がかかり、それが学費にも反映されているようです。
予算を抑えるなら都市より郊外へ
同じコースでも、都市の大学は郊外の大学よりも高い場合が多いです。
また同じ都市でも、交通アクセスが良く、市内中心部に近い場所にキャンパスを構えている場合は学費が上がる傾向にあります。
さらに生活費や家賃も都市だと高くなるので、予算を抑えるなら郊外がおすすめです。
学費の負担を減らすには
奨学金をもらう
オーストラリアの大学の学費は、日本の大学と比べて非常に高いですよね。経済的な負担を減らすには、適用されそうな奨学金を探すのがおすすめです。
奨学金は日本政府やオーストラリア政府が提供しているものと、大学が提供しているものの2種類があります。
政府が提供している奨学金は、金額が高いものも多いですが競争率が高いため、取得するのが難しいことが多いです。
一方大学が提供しているものは、条件が当てはまれば支給されるというものも多いので、希望の大学で奨学金を出していないか見てみましょう。
安く学位を取るならTAFEや専門学校もあり
もし大学という形にこだわらないのであれば、TAFE(公立の職業専門学校)やカレッジ(私立の専門学校)で学位を取るという手もあります。
TAFEやカレッジの中には、大学と同じレベルの学士や博士のコースを提供している場合があり、そこで取得した学位はビザ申請の際でも大学で取得したものと同じように扱われます。
TAFEやカレッジの学費は大学よりも安いため、大幅に費用を抑えることも可能です。
しかしコースが限られており、特にマイナーな分野の学士や博士などは大学でしか学べない場合が多いです。
生活費
オーストラリアでの生活費の大体の目安は、20~25万円/月です。
しかし生活費は都市や生活スタイルによって大きく変わるので、どこに住み、どのくらいの生活の質を保ちたいのかを考えましょう。
生活費のシュミレーション
生活費を計算するには、オーストラリア政府が留学生向けに提供しているCost of Living Calculatorが役立ちます。
こちらのサイトでは住みたい都市や生活スタイルなどの質問に答えることで、どれくらいの予算が必要かを計算してくれます。
実際にシドニーでの留学生活を仮定して、以下のように答えました。
・シドニーの郊外に住む
・シェアハウスを借りる
・主な交通手段はバスや電車など
・外食は週に3回(ランチ2回、ディナー1回)
・外食や自炊にかける費用は安め
・ジム、美容院、コスメ、携帯プランは安いもの
・洋服は安めで月に1度買う
・映画、スポーツ、習いごとなどの娯楽は少なめ
すると週$561、月$2,247という結果に。シドニーはオーストラリアでもトップで物価が高いので、費用は抑えられている方と言えますね。
その月の内訳は以下のようになります。こちらを見ればどこを減らせば生活費が抑えられるかが分かりますね。
家賃 | $1,132 |
交通費 | $216 |
食費 | $404 |
衣類 | $28 |
娯楽 | $304 |
その他 | $304 |
Cost of Living Calculatorは、同じ質の生活を他の都市でした場合の生活費も見ることができます。今回は以下のようになりました。
シティ | 生活費 | シドニーとの差 |
---|---|---|
アデレード | $1,811 | $436 |
メルボルン | $1,883 | $364 |
パース | $1,863 | $384 |
ブリスベン | $2,011 | $236 |
キャンベラ | $2,123 | $124 |
ホバート | $1,795 | $452 |
ダーウィン | $2,223 | $24 |
一番生活費が安いホバートと比べると、シドニーと約4-5万円の差があるようです。
留学先の都市選びは学校選びと同じくらい重要です。
すでに予算が決まっている場合は、このようなサイトを使ってどの都市がいいか、どの程度の生活ができそうか見積もりを立てるのがいいでしょう。
大学留学中のアルバイト
オーストラリアの学生ビザでは、就業中は2週間で40時間程度の就労が認められています。
さらに学期のお休み期間は制限なしで働くことができるので、大学の長期休暇を活かして資金を稼ぐ人が多いです。
オーストラリアは物価が高い国として有名ですが、同時に給料の高い国でもあります。
最低時給は$23.23(2023年7月現在)で、日本円だと約2,200円となります。
※1AUD=94.93とした場合
さらに早朝や深夜などの時間外、週末や祝日などの休日勤務の場合は給料を1.5-2倍払うという規則もあります。
そのため、授業がない時間にアルバイトをして、学費や生活費の足しにしている留学生は多いです。