
卒業生ビザとは?
卒業生ビザとはTemporary Graduate visa(Subclass 485)のことで、オーストラリアで対象となる資格・学位を修了した留学生が、一時的に滞在・就労・就学するためのビザです。職業リストとの関連が必要かどうかは、申請するストリームによって異なります。
卒業生ビザでは、豪州に一時的に住み、働き、学ぶことができます。滞在中に守るべき条件は、ビザの許可通知で確認します。
初回申請の主な区分はPost-Vocational Education Work streamとPost-Higher Education Work streamです。対象の地方で学び、居住した方には、別にSecond Post-Higher Education Work streamがあります。
卒業ビザを取得するとできること
卒業生ビザでは、ビザ条件に従って時間数の上限なく働くことができます。仕事は自分で探す必要があります。
日本に帰国する前に現地で経験を得たい人や、永住権やビジネスビザを狙っている人にとって、卒業ビザによって与えられる期間はとても重要です。
その期間で就業経験を積めるか、スポンサーになってくれる会社を見つけられるかが大きな分岐点となります。
卒業生ビザは一時滞在のためのビザです。取得しただけで、永住ビザや就職が保証されるわけではありません。
卒業生ビザの種類
2024年7月1日に名称と条件が変わり、Graduate Work streamはPost-Vocational Education Work stream、Post-Study Work streamはPost-Higher Education Work streamになりました。Secondの名称もSecond Post-Higher Education Work streamへ変更されています。
修了した資格・学位に合ったストリームを選びます。申請後に別のストリームへ変更することはできないため、資格の種類と申請条件を事前に確認してください。
① Post-Vocational Education Work stream(専門課程など)

ビザの期間(現地に滞在できる期間)
通常、最長18ヶ月です。香港・British National Overseas(BNO)パスポート保持者は最長5年となる場合があります。
申請費用
主申請者の基本申請料金は通常AUD5,750(2026年7月1日改定)。軽減区分があります。
このビザでできること
・卒業後オーストラリアに滞在し、旅行や就学、就労ができる
申請条件
・対象職業に関連するassociate degree、diploma、trade qualificationを修了していること
・申請時35歳以下であること(香港・BNOパスポート保持者は50歳未満)
・主申請者として豪州国内から申請し、対象となるビザを持っていること
・過去6ヶ月以内に学生ビザを持っていたこと
・申請前6ヶ月以内に対象コースを修了し、所定の学習要件を満たしていること
・適切な健康保険、AFPチェックの申請証拠、英語力などの要件を満たすこと
MLTSSL(Medium and Long-term Strategic Skills List)上の職業を指名し、その職業と密接に関連する資格を修了している必要があります。適切な評価機関によるスキルアセスメントも必要です。申請時に評価結果がない場合は、少なくとも評価を申請済みである証拠を提出します。
コースの組み合わせを確認する
コースの年数を足すだけでは、卒業生ビザの対象になるかは判断できません。資格の種類、CRICOS登録期間、単位免除、指名職業との関連、評価機関の条件を確認する必要があります。
② Post-Higher Education Work stream(大学・大学院など)

ビザの期間(現地に滞在できる期間)
通常2~3年。修了した学位によって異なり、国籍・パスポートによる例外もあります。
費用
主申請者の基本申請料金は通常AUD5,750(2026年7月1日改定)。軽減区分があります。
このビザでできること
・卒業後オーストラリアに滞在し、旅行や就学、就労ができる
申請条件
・対象となる学位などを修了し、所定の学習要件を満たすこと
・申請時35歳以下であること(下記の例外あり)
・主申請者として豪州国内から申請し、対象となるビザを持っていること
・過去6ヶ月以内に学生ビザを持っていたこと
・申請前6ヶ月以内に対象コースを修了していること
・適切な健康保険、AFPチェックの申請証拠、英語力などの要件を満たすこと
学習要件に研究型修士または博士号(PhD)を用いる人、香港・BNOパスポート保持者は、申請時50歳未満という年齢例外があります。単に過去に研究学位を取得したことがあるだけで適用される、と判断しないでください。
PVEWと異なり、職業リスト上の職業と学位の分野を結び付ける条件はありません。ただし、学士・修士・博士などの対象学位を修了することに加え、年齢・学習要件・英語力など、すべての条件を満たす必要があります。Graduate Diplomaにも条件付きの対象区分がありますが、先行学位との関連性や履修時期などの確認が必要です。
滞在可能期間
- Bachelor degree (honours含む): 2年
- Masters by coursework / extended(授業型修士など): 2年
- Masters by research(研究型修士)・Doctoral degree(博士): 3年
上記は通常の期間です。香港・BNOパスポート保持者は最長5年となる場合があります。インド国籍の方は、通常の学士は2年、STEM(ICTを含む)のfirst class honours学士は3年、修士は3年、博士は4年という別の期間が定められています。
学習期間と申請期限の確認
初回の485では、単に「2年間学校に通った」だけでなく、CRICOS上の2 academic years(92週)に相当する対象課程と、豪州で実際に学んだ16暦月以上という両方の条件を確認します。授業は英語で行われ、就学が認められるビザを持って学んでいる必要があります。単位免除によって計算に使える期間が短くなることもあります。
原則としてコース修了から6ヶ月以内に申請します。申請日の少なくとも前日までにコースを修了している必要があります。修了日は学位授与式の日ではなく、学業要件を満たしたことが学校から通知された日で確認してください。
③ Second Post-Higher Education Work stream
対象となる地方の教育機関・CRICOS登録課程で取得した学位が、最初の対象485の取得につながっていることなどが条件です。申請前の少なくとも2年間、対象地域に居住している必要もあります。対象となる485を主申請者として保有していることなど、政府の条件を確認してください。地方大学を卒業しただけで自動的に延長される制度ではなく、別途申請します。
滞在期間は修学先・居住地域などに応じて1~2年です。申請時の年齢は原則35歳以下。前のPost-Higher Education WorkまたはPost-Study Workの取得要件に研究型修士・PhDを用いた人、または香港・BNOパスポート保持者は50歳未満という例外があります。
卒業生ビザの英語要件
初回のPVEW・PHEWで英語試験の証明が必要な場合、IELTS AcademicまたはGeneral Trainingは総合6.5以上、Listening・Reading・Writing・Speakingの各技能で5.5以上が通常の基準です。申請日前1年以内に必要スコアを取得している必要があります。これは485申請の要件であり、学校入学用の試験結果が一律に1年で無効になるという意味ではありません。
香港・BNOパスポート保持者のIELTS基準は総合6.0以上・各技能5.0以上です。また、カナダ、ニュージーランド、アイルランド、英国、米国の市民で、その国の有効なパスポートを持つ人には、試験証明の免除があります。
2025年8月7日以降に受けた試験については、IELTS One Skill Retake(OSR)を含む結果も受理されます。OSRもビザ申請前に完了している必要があります。
IELTS以外の試験も、2025年8月7日から対象試験・必要スコアが変更されています。同日以降の試験ではC1 Advancedは485の英語要件に利用できません。別の試験を使う場合は、政府の485用スコア表を確認してください。学生ビザ500の表とは異なります。
申請費用と関連する費用
2026年11月2日に確認した通常の主申請者の基本申請料金は、初回のPVEW・PHEWがAUD5,750、SecondがAUD2,265です。対象の太平洋地域のパスポート保持者には軽減料金があり、家族の追加申請や健康診断・警察証明・英語試験などの費用は別に確認します。
費用の内訳は卒業生ビザ485の費用の記事をご覧ください。記事中の金額と政府の現行料金が異なる場合は、政府の料金表・見積りツールで申請時の金額を確認してください。
留学計画を立てるときの確認事項
卒業生ビザを希望する場合は、入学時ではなく申請時の年齢を基準に計画してください。研究型修士・PhDの年齢例外や、地方での修学・居住を伴うSecondの条件も、コース選びの前に確認します。学生ビザと卒業生ビザは別の要件で審査されます。
TAFEからの進学・申請条件はTAFEと卒業生ビザの記事、大学院選びはオーストラリアの大学院の基礎情報もご覧ください。大学院留学の体験談は、学習生活の参考として紹介しています。
就学中の条件は学生ビザの記事、豪州国内で学生ビザへ切り替える際の経緯はビザホッピングの記事をご確認ください。








