ケンブリッジ英語検定(Cambridge English Qualifications)は、世界中で高い評価を受ける英語能力試験の代表格で、オーストラリアでも教育界やビジネス界から厚い信頼を得ています。
多くの大学や企業が、この試験結果を英語力の確かな証として重視しており、IELTSやTOEFLと並んでみなさんのグローバルな舞台で通用する英語力を証明する方法の一つとなっています。
本記事では、ケンブリッジ英語検定の概要から、オーストラリア留学における重要性、対策法まで解説します。
ケンブリッジ英語検定とは
ケンブリッジ英語検定は、イギリスのケンブリッジ大学が実施する英語能力試験です。
非英語圏の人々を対象に、実践的な英語運用能力を評価することを目的としています。世界中の 25,000 を超える機関に認定されており、実生活で通用する実践的な英語スキルを提供しています。
なぜケンブリッジ英語検定を選ぶのか?
- 世界中の教育機関や企業で認められている
ケンブリッジ英語検定は国際的に高い評価を受けています。世界中の大学や企業が、この資格を英語力の証明として認めています。特にオーストラリアでは、多くの教育機関や企業で広く活用されています。また、永住権申請の際の英語スコアとしても使用可能です(C1 Advancedレベル) - 実生活でのコミュニケーションに役立つ実践的スキルの証明となる
この試験は、単に文法や語彙を問うだけではありません。実際の生活や学習の場面で使える英語力を評価します。例えば、スピーキングテストではペアでの会話が含まれ、より自然なコミュニケーション能力が求められます。 - 生涯有効な資格
一度取得すれば、その資格は一生涯有効です。他の多くの英語試験では2年程度で失効してしまいますが、ケンブリッジ英語検定なら、10年後、20年後でも再試験を受けることなく有効な資格として使えます。
ケンブリッジ英語検定のレベルと目標
ケンブリッジ英語検定には複数のレベルがあり、受験者の英語力に応じて選択できます。
レベル | 学業での用途 | 仕事での用途 |
---|---|---|
A2 Key (KET) | 基礎的な英語学習コースへの入学 | 簡単な職場でのコミュニケーション |
B1 Preliminary (PET) | 中級英語コースへの入学 | 日常的な業務での英語使用 |
B2 First (FCE) | 大学学部レベルの授業に対応 | ビジネス環境での効果的な英語使用 |
C1 Advanced (CAE) | 修士課程レベルの授業に対応。学術的な議論や論文作成が可能 | 専門的な職場での高度なコミュニケーション |
C2 Proficiency (CPE) | 博士課程レベルの研究活動に対応。 学術論文の執筆や国際会議での発表が可能 | 国際的なビジネス環境での交渉や複雑な議論 |
これらの試験は、スピーキング、ライティング、リーディング、リスニング能力を段階的に向上させる目的があります。オーストラリア留学や進学を考えている方は、多くの大学や専門学校の入学要件を満たしているB2 FirstやC1 Advancedがおすすめです。
語学学校などでのケンブリッジコースへの入学時には、まず英語レベルを測定し、最も適したレベルのクラスに振り分けられます。
試験内容と形式
ケンブリッジ英語検定は他の英語試験と同様に、4つの主要なセクションで構成されています。以下は人気があるB2 FirstとC1 Advancedの試験内容と形式を比較した表です。
試験セクション | B2 First (FCE) | C1 Advanced (CAE) |
---|---|---|
Reading & Use of English | 1時間15分、52問 | 1時間30分、56問 |
Writing | 1時間20分、2つの課題(1つは必須エッセイ) | 1時間30分、2つの課題(1つは必須エッセイ) |
Listening | 40分 | 40分 |
Speaking | 14分、ペアテスト | 15分、ペアテスト |
試験結果は点数ではない
ケンブリッジ英語検定の結果は、点数制ではなくCEFRの段階表が表記され、合格か不合格かで判断されます。 この点が他の英語検定と大きく異なる点です。
テスト結果の評価は4段階あり、上からGradeA、B、Cが合格、そしてそれ以下が不合格となります。
ケンブリッジ英語検定とIELTS・TOEIC・TOEFL・英検との比較
ケンブリッジ英語検定は、スコアではなくレベル別の試験となります。あくまでも目安ですが、他の主要な英語能力試験のスコアと比較したものが以下の表になります。
レベル | ケンブリッジ英検 | IELTS | TOEIC | TOEFL | 英検 |
---|---|---|---|---|---|
最上級 Proficient | C2 (CPE) | 8.5-9.0 | 990 | 110-120 | |
上級 Advanced | C1 (CAE) | 7.0-8.0 | 900 | 100-110 | 1級 |
中上級 Upper-Intermediate | B2 (FCE) | 5.5-6.0 | 700-800 | 70-80 | 2級-準1級 |
中級 Intermediate | B1 (PET) | 4.0 – 5.0 | 500-600 | 45-55 | 準2級 |
初級 Pre-Intermediate | A2 (KET) | 3.0-4.0 | 400-500 | 35-45 | 3級 |
初級 Elementary | 1.5-4.0 | 200-300 | 5級-4級 | ||
初心者 Beginner | 1.0-1.5 | 200未満 |
オーストラリアでの語学留学や大学進学を目指すなら、B2レベル以上の取得を目指しましょう。
試験対策方法は?
- 語学学校のケンブリッジ対策コースを活用する
多くのオーストラリアの語学学校が、ケンブリッジ英語検定対策コースを提供しています。これらのコースは、試験形式に慣れるだけでなく、実践的な英語力を向上させるのに役立ちます。 - 「Closed Class」を選択する
「Closed Class」は、コース期間中の途中入学・退学を認めていないクラスです。同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶことで、モチベーションを維持しやすくなります。 - 過去問題を活用する
ケンブリッジ英語検定の公式サイトでは、過去問題や模擬テストが提供されています。これらを活用して、試験形式に慣れることが重要です。 - 4技能をバランスよく学習する
Reading、Writing、Listening、Speakingの4技能をバランスよく学習することが大切です。特に、Writingと Speakingは日々の練習が欠かせません。 - 英語環境に身を置く
オーストラリアの日常生活で積極的に英語を使用することで、実践的な英語力を養うことができます。 - 公式サイトの無料学習リソースを活用する
ケンブリッジ英語検定の公式サイトでは、様々な無料の学習リソースが提供されています。これらを活用することで、効果的な学習が可能です。 - オンラインレベルチェックテストを受ける
公式サイトで提供されている無料のオンラインレベルチェックテストを受けることで、自分の現在の英語レベルを把握し、適切な試験レベルを選択することができます。
オーストラリアの語学学校でケンブリッジ英検の資格を目指そう
オーストラリア語学留学を考えているなら、一生使える資格が手に入るケンブリッジ英検への挑戦も選択肢として考えるといいかもしれません。この試験は、実際の生活で使える英語力を評価するため、留学生活はもちろん、将来のキャリアにも大いに役立ちます。
オーストラリアの語学学校ではケンブリッジ英検の対策コースがあるところがほとんどです。多国籍の学生と学べるので、より実践的な力が身につきます。
ただ漠然と英語を勉強するよりも、ケンブリッジ英語検定などの資格取得を目指して頑張れば、きっとオーストラリア留学がより充実したものになるはず。皆さんの留学生活が、実り多きものになることを願っています!