学生やワーキングホリデーの方に人気な滞在先、シェアハウス。
家賃の安さ、最低契約期間の短さ、契約するのが簡単なことが魅力で、留学にきたほとんどの方はシェアハウスを選びます。
しかし部屋を探す際には、知っておくべきことや注意すべき点も。こちらの記事では、オーストラリアでのシェアハウスの探し方についてご紹介します。
オーストラリアのシェアハウスとは?
多くのシェアハウスは公的な賃貸契約ではなく、個人間での部屋の貸し借りということになります。
オーストラリアのシェアハウスで多いパターンは、オーナー(大家)が5部屋ほどある大きな一軒家を貸し出しているという形です。他にはホテルやゲストハウスを改築した建物や、小さいアパートのような建物も。
建物によっては共用のリビングがあり、住人との交流が盛んなシェアハウスもあります。
どんな人が住んでいるの?
シェアハウスに住んでいるのは海外からオーストラリアに留学に来た学生、ワーキングホリデーが多く、現地のオーストラリア人は少なめです。管理人やオーナーが一緒に住んでいるところもあります。
住むエリアによっては国籍が偏っていたり、日系のwebサイトを使って探すとアジア人が多いといった傾向はあるものの基本的には多国籍です。
シェアハウスの部屋のタイプ
一口にシェアハウスといっても、部屋のタイプはいくつか種類があります。シェアハウスに住むと決めたら、まずはどのタイプに住みたいかを考えてみましょう。
タイプ別の特徴と家賃の目安を以下にまとめました。
シェアルーム/shared room
AU$120〜AU$190/週
1部屋にベットが数台あり、数人で共有するシェアルーム。仲のいい人と住んだり、専用サイトで見つけた人と部屋をシェアすることで家賃を抑えることが可能です。
写真のようにベッドが2~3台置かれている部屋もあれば、ドミトリー型で二段ベットが並んでいるような部屋もあります。
カーテンなどで部屋が仕切られていることもありますが、あくまで部屋をシェアする形のため、プライベートを重視する人には向いていないかもしれません。
シティや人気の場所では家賃が高いため、このスタイルで住んでいる人が多いです。
オンラインで見つけた人など、よく知らない以外と住むことになった場合は信頼できる人かどうかしっかり見極めましょう。
オウンルーム/Own room(Private room)
AU$200〜AU$250/週
シェアハウスの部屋の中でも一般的で人気のあるタイプ。
大きな一軒家に個人部屋が3~5個ほどあり、キッチンやバスルーム、リビングは共用で使うという形式です。個人部屋にはベッド、机、クローゼットなどが備え付けてあります。
物件数も多いので、比較的簡単に住みたいエリアから探せます。
家賃は抑えたいけど、部屋を誰かとシェアするのには抵抗があるという方におすすめです。
マスタールーム/Master room
AU$300~350/週
オウンルームの中にトイレ、シャワーが備わっている部屋。キッチンやリビング、洗濯機は共用です。
広い部屋が多いですが、その分家賃は高め。上記の部屋タイプと比べて物件数が少なめなので、条件の合う部屋がなかなか見つからない場合も。
キッチンやリビングは共用でいいけど、バスルームを共有するのは抵抗があるという方におすすめです。
スタジオ/Studio
AU$300〜AU$350/週
オウンルームにトイレ、シャワー、キッチンが備わっている部屋。
オーナーの家の一部が改造されていたり、元々ある部屋が改良されているパターンが多いです。ほとんどの物を自分だけで使えて、自由度も高いです。
しかしスタジオは郊外にあることも多く、家賃もほかのタイプより高め。そのため「スタジオを借りるよりだったらアパートを借りた方がいい」と思う人もいるようです。
※リビングシェア
AU$100〜AU$200/週
リビングに数個のベッドをおいて生活するというスタイル。個室だけではなく、リビングも複数人に貸し出したいというオーナーが提供しているようです。
プライベートの空間は自分のベッドの上だけとかなり限られています。
オーストラリアではシェアハウスのスペースや入居者の条件が法律によって決まっているのですが、リビングシェアでは違法に当たることも。
いくら安いといっても、問題が起こりそうな物件に住むのは辞めましょう。
シェアハウスの探し方
STEP 1. 部屋探し
家探しは友達の紹介などがない限り、オンラインで探します。代表的なサイトを以下にご紹介します。
日豪プレス/JAMS TV
オーストラリアに住む日本人向けの2大情報サイト。情報が日本語で書かれており、部屋の見学を希望する時の連絡も日本語OKの場合が多いです。
ハウスメイトは日本人、台湾人、韓国人などのアジア人などが多めで、文化のギャップが少ないのもメリット。しかし物件数が他のサイトより少なく、まれに悪い条件の部屋も掲載されているので注意が必要です。
Gumtree (ガムツリー)
物の売買や求人募集ができるオーストラリア最大の掲示板サイト。掲載されている部屋の数が多く、毎日新しい部屋がアップされます。現地の人が利用しているため、英語環境で暮らしたいという方にもおすすめ。やりとりは全て英語になるため、ある程度英語力がある人向けです。
しかし多数の人が利用しているため詐欺もあるようです。部屋を実際に見る前に家賃や敷金を求められた場合は詐欺の可能性がありますのでご注意ください。
Flatmates.com.au
部屋探しに特化した現地サイト。掲載数が多く、ソートなどの検索機能も充実しています。タバコが吸える、学生、LGBTフレンドリーなどを限定して探すことができるフィルターもあるため、目的の家を見つけやすいです。こちらも英語でのやりとりになります。
STEP 2. 見学/内見(インスペクション)
住みたい部屋が見つかったらインスペクション(内部見学)に行きましょう。
オンライン上の写真や文章だけでは分からないことがたくさんあります。「写真で見た時はよかったのに」というのは日本でもよくあることですが、オーストラリアの部屋に関してはその度合いが大きいです。
入居前にボンドや家賃をとって連絡が途絶えるといった詐欺も発生しているようですので、内見なしで決めてしまうのはやめましょう。オーナーや住人とメッセージをし、事前に内見時間を相談して予約をするのが一般的です。
内見でチェックすること
- 部屋のサイズは想定通りか
- 部屋の汚れ具合や古さ
- 外からの騒音は聞こえるか
- 他の部屋からの距離はどれくらいか
- 設備や家具は整っているか
- セキュリティはしっかりしているか
- オーナーやハウスメイトの人柄
- アパートでのルールがあるか聞く
- 家賃以外の費用はかかるか
- 周辺地域の治安は良さそうか
STEP 3. 契約
内見をして部屋を決めたら、オーナーに入居したいと伝えましょう。オーナーがそれに同意したら契約成立となります。契約時にはボンド/bond(日本でいう敷金)と、初めの2~4週間分のレント(家賃)を支払います。
ボンドは通常家賃の2~4週間分ですが、部屋によってこれより安い場合もあります。 ボンドは部屋に汚れや破損が無かった場合、退去時に返却してもらえるので、ボンドのレシート(領収書)は忘れずに貰うようにしましょう。
家探しの間の滞在先
ゲストハウス
値段は都市や部屋の条件によって様々。
値段を抑えたい場合は一部屋にベッドがいくつかあるようなドミトリータイプとなりますが、貴重品の管理などに気を付ける必要があります。プライベートルームを希望する場合は値段が高くなります。
AirBnB
ゲストハウスの一室や、個人で貸し出している人からアパートの一室や一軒家を借りるサービス。シーズンによって価格変動があります。数ヶ月の受け入れをしている場合も多く、長期的にはゲストハウスより割安な場合もあります。
シェアハウスを探す際の注意点
部屋探しは渡航後にする
シェアハウスを渡航前にオンラインで決めてしまうというのは大きなリスクがあります。
その理由は、オーストラリアではwebサイトなどに掲載されている部屋の写真や条件と、実際に見た部屋が全く違うということが頻繁にあるからです。
写真より古い、汚いというのはよくあることで、実際に行ってみたら全く違う部屋を紹介されたなんてことも。
現地で探せば、近所の雰囲気を確かめたり、オーナーやハウスメイトの人柄も見ることができます。
ボンドや家賃の詐欺
早く住む場所を決めたいという気持ちから、内覧に行く前にボンドや家賃を払ってしまうケースがあります。
まだ内覧をしていないのに、「早くボンドを払わないと他の希望者に取られてしまう」などと焦らせてくる場合や、異常に高いボンドを請求してきた場合は詐欺の可能性を疑いましょう。
いい部屋の画像を使って架空の部屋を貸し出し、ボンドや家賃を盗むという詐欺も実際にあるようです。
古いシェアハウス
シェアハウスは公的な賃貸契約ではないため、アパートの管理はオーナー次第となっています。
オーナーは安い建物を買い、ビジネスとして外国人に部屋を貸し出していることが多く、古くてボロボロのまま、何年も改修していないということも。
古い建物だと停電、水漏れ、カビ、ゴキブリなど様々な問題が起こります。
建物の外見は新しくても、内覧で内部を見ると古かったりと実際に内覧に行って分かることも多いので、入居を決める前にしっかりチェックしましょう。
充実した留学生活を
日本では当たり前の常識が、オーストラリアでは全く異なっていたりして、部屋探しで戸惑うことも多いかもしれません。
しかし一度納得のいく部屋を見つければ、いっきに生活は安定して充実した留学生活になるはずです。新しい国での部屋探しは大変ですが、内覧を重ねればきっといい部屋が見つかりますよ。
オーストラリア留学について何か分からないことがありましたら、お気軽にご相談ください。