オーストラリア留学を準備している学生の中には、これから英語力を伸ばしたり英語試験を受けようとする方も多くいます。
しかし英語試験はいくつもあるため、どれを選べばいいか分からないという声も。
そこで今回はオーストラリアで認められている英語試験について、難易度や試験の内容を中心に紹介していきたいと思います。
英語試験のスコアが必要な場合とは
ほとんどのTAFEや大学、専門学校では入学条件として英語試験のスコアが求められます。
当たり前ですが授業はすべて英語で行われるため、必要な英語力がないと授業についていくことは出来ません。 そのためスコア取得は、現地で専門留学したい方にとっては避けられない壁と言えるでしょう。
語学学校の場合はレベルに合わせたコースが用意されているので、英語試験のスコアがなくても入学できます。しかし「英語試験対策コース」や「進学準備コース」などは授業のレベルが上がるため、一定のスコアが求められる場合が多いです。
英語試験が免除される場合
学校側で指定された英語試験のスコアがない場合、以下に当てはまる人はスコアの提出を免除される可能性があります。
- 英語が母国語である
- 英語圏に長期間住んでいた
- 英語が母国語である英語圏に長期間住んでいた
- 3年以上英語圏で働いたことがある
- インターナショナルスクールを卒業した
- 英語で授業を受けた学位を持っている
上記に当てはまらない人は、以下のどちらかをクリアすれば入学が可能になることもあります。
- 英語が母国語である
- 学校側の英語テストをパスした
- 学校提携の語学学校のコースを卒業する
柔軟な対応をしている学校もありますが、すべてでこのような免除が受けられる訳ではありません。英語試験について気になる学校がある際は、お気軽にKOKOSにご相談ください。
オーストラリアで受け入れられている英語試験
たくさんある英語試験の中で、オーストラリアの学校で広く認められているのはIELS、TOEFL ibt、PTEの3つです。3つの試験の内容や違いを知って、自分にとって受けやすいものはどれか考えてみましょう。
TOEFL iBT
TOEFL iBTはアメリカ発祥の英語試験で、海外留学に必要な英語力を測るために開発されました。
英語圏の教育機関で広く認められており、現在160か国の大学や大学院、その他の教育機関で活用されています。 試験の題材はアカデミックなものが多く、自然科学や社会科学、芸術まで幅広いです。
さらに実際の留学生活を想定した問題が多く、読んでから書く、聞いてから話すなど4技能を組み合わせるIntegrated Taskという形式もあります。
試験方式はコンピューターのみで、スピーキングでは声を録音し、ライティングではキーボードを使ったタイピングとなります。
TOEFLにはTOEFL iBTとTOEFL ITPの2種類がありますが、オーストラリアの大学や大学院で認められているのはTOEFL iBTの方です。TOEFL ITPは団体向けの試験で、日本の大学内でのクラス分けや選考などで主に使われるものなので注意しましょう。
受験方式 | コンピューター |
セクション | Reading, Listening, Speaking, Writing |
試験時間 | 3時間 |
受験会場 | 全国各地 |
開催日程 | 4-5日間/月 |
結果公開(web) | 4〜8日後にwebでスコアの確認、Test Taker Score Reportのダウンロードが可能 ※Official Score Reportsの場合 事前に送付依頼をしている場合は、テスト日の約11日後にETSから発送 |
受験料 | US$245 |
※ETSから志望大学・団体に直接送付される公式スコアレポート。スコアレポートに改ざんができないよう受験者の手を通さずに教育団体や組織へ送られる。TOEFL iBT®テストスコアの提出を要求している場合、通常はこのOfficial Score Reportsを指す。
IELS
IELTSはイギリス発祥の英語試験で、主にイギリス、オーストラリア、ニュージーランド 、カナダを中心に世界中で認められています。
留学や移民を目的として使われており、大学や大学院留学をする人向けの「アカデミックモジュール」と移民や海外就職をする人向けの「ジェネラルモジュール」に分かれているのが特徴です。
ペーパー版とコンピューター版を選ぶことができ、ペーパー版は試験会場が多く近くで受けやすいというメリットがあります。一方コンピューター版は試験の頻度が多く、結果を早く得ることができます。
受験方式 | ペーパー版 | コンピューター版 |
セクション | Reading, Listening, Speaking, Writing | Reading, Listening, Speaking, Writing |
試験時間 | 約2時間45分 | 約2時間45分 |
受験会場 | 全国主要都市 | 東京・大阪 |
開催日程 | 4日間/月 | 10日間程度/月 |
結果公開(web) | ※試験13日後 | ※試験3-5日後 |
受験料 | 27,500円(税込) | 27,500円(税込) |
※webで確認できるスコアは公的には使用不可。成績証明書は結果公開の同日夕刻に郵送される。
PTE
PTEは比較的新しい英語試験で、2009年にイギリスで開発されました。
日本では認知度が低く、日本語での教材はあまりありません。 TOEFLと同じく大学や大学院に留学する人向けとなっており、講義内容を説明したりグラフやチャートを読むといった問題もあります。
IELSやTOEFLと比べて自分の意見や考えを聞かれる問題が少なく、とっさの対応が苦手という人にも人気です。 試験日程が多いことが特徴で、年間360日以上試験が行われているため、受けたいときに受けられるのが魅力です。さらにテストの結果を48時間以内に知ることができます。一方で日本での試験会場は東京と大阪に限られているのがネックですね。
受験方式 | コンピューター |
セクション | Reading, Listening, Speaking, Writing |
試験時間 | 2時間 |
受験会場 | 東京、大阪 |
開催日程 | 360日以上/年 |
結果公開(web) | ※スコアの確認は48時間以内 |
受験料 | US$230 (約3万円) |
※成績証明となるスコアレポートは5営業日以内にPDFでダウンロード可能
どの英語試験を受ければいいの?
それでは、どの英語試験を受けるのが一番いいのでしょうか。
紹介したとおり、IELTS、TOEFL ibt、PTEは多少の違いはあるものの、テストの構成や価格、難易度には大きな違いがありません。そのため、以下の3点を順番に考慮していくのがおすすめです。
1.希望する学校やコースがその試験を受け入れているか
一番大切なのは、入学したい学校のコースでその試験が認められているかです。 オーストラリアのほとんどの学校やコースでは3つの試験を認めているものの、例外がある可能性もあります。
希望コースの英語条件を確認し、認められている英語試験をチェックしましょう。 さらに試験によって必要スコアが変わるので、どの試験で何点が必要かを見ておきましょう。
2.住んでいる場所の近くで受けられるか
次に、各試験の試験日程を見て、試験会場は住んでいる場所の近くにあるか確認しましょう。
英語試験の試験会場は都市に集中しており、開催される頻度も多いです。 一方で特に地方に住んでいる場合、受けられる試験の種類が限られたり、遠くまで移動しないと試験が受けられないという可能性があります。
試験会場が遠いと費用や労力がかかってしまいますし、一回の受験でスコアを満たせるとも限らないため受験が重なるほど負担となってしまいます。 近くで受けられる試験がない場合、事前に模擬試験を受け、英語力を十分に上げてから本試験に望むのも手です。
3.希望する日程で受けられるか
入学時期が迫っていたり今すぐにスコアが必要な場合は、特に希望する日程で試験が受けられるかを確認しましょう。
さらに結果が出る時間も試験によって大きく差があります。結果が出るまでの時間も含めて、どの試験なら期限内にスコアが得られるのかを考えましょう。
試験日程は年によって異なることもあるので、確認する際は公式サイトの最新の試験日程表を見ましょう。
4.自分にとってスコアが取りやすいか
自分にとってスコアが取りやすい試験を選ぶことで、目標スコアを達成する可能性が高くなります。
どの試験も難易度は同じであるものの、試験会場の雰囲気や試験の出題傾向、採点方式には違いがあり、スコアの取りやすさに差を感じることも。 無料のオンライン教材や、公式の模擬試験などを解いてみて、他の試験より簡単に感じる試験があるかどうか確かめてみましょう。
まとめ
オーストラリアで認められている英語試験について紹介してきましたが、基本的にはIELTS 、TOEFL ibt、PTEのどれを選んでも問題ありません。
自分にとってベストな英語試験を受けて、海外で夢を実現するための一歩を踏み出しましょう。 KOKOSでは留学相談から渡航前のプラン計画、学校の情報集め、ビザ、保険、学校への申込み等、留学から卒業するまで無料でサポートしています。