IELTS留学に必要なスコアや国別要件、AcademicとGeneralの違い、勉強期間の目安まで専門家が解説。IELTSなしで留学する方法や失敗例も網羅。
IELTSとは?留学で求められる英語試験の基礎知識
海外留学を検討する際、ほぼ必ず目にするのが「IELTS」という英語能力試験です。
IELTSは単なる英語テストではなく、海外の教育機関が「授業についていける英語力があるか」を判断するための基準として位置づけられています。
この章では、これから留学を考え始めた方でも理解できるよう、IELTSの基本的な仕組みと、なぜ留学で重視されるのかを解説します。
IELTSの正式名称と試験の概要
IELTSの正式名称は International English Language Testing System です。
英語を母語としない人が、英語圏で学習・就労・生活するために必要な英語力を持っているかを測定する国際的な試験として開発されました。
試験は以下の4技能で構成されています。
- Listening(聞く力)
- Reading(読む力)
- Writing(書く力)
- Speaking(話す力)
それぞれ0.0〜9.0のバンドスコアで評価され、4技能の平均が Overall Score として算出されます。
IELTSの特徴は、実際の大学講義やレポート、ディスカッションを想定した内容が多く、実践的な英語運用能力を測る試験である点です。
IELTS AcademicとGeneralの違い
IELTSには Academic(アカデミック) と General Training(ジェネラル) の2種類があります。
留学を目的とする場合、原則として求められるのは IELTS Academic です。
- IELTS Academic
大学・大学院・専門学校など、教育機関への進学を目的とした試験
→ 学術的な文章やグラフ、論理的な記述が多い - IELTS General Training
移住申請や一部の就労目的向け
→ 日常生活や職場を想定した内容が中心
特に日本人の失敗例として多いのが、誤ってGeneralを受験してしまい、留学出願に使えなかったというケースです。
留学を前提とする場合は、必ず Academic を選択する必要があります。
留学でIELTS Academicが求められる理由
海外の教育機関がIELTS Academicを重視する理由は明確です。
それは、英語で行われる授業・課題・評価に対応できるかを事前に判断できる指標だからです。
大学や専門学校では、以下のような場面が日常的に発生します。
- 英語での講義を聞き、ノートを取る
- 学術論文や専門書を読む
- レポートやエッセイを書く
- ディスカッションやプレゼンに参加する
IELTS Academicは、これらの場面を想定して設計されており、
「英語が話せるか」ではなく、**「学術環境で英語を使いこなせるか」**を測る試験です。
そのため、多くの大学・大学院が入学条件としてIELTSを指定しています。
世界でのIELTSの認知度と対応国
IELTSは、世界140か国以上、11,000以上の教育機関・政府機関・企業で認められている英語試験です。
特に以下の主要留学先では、IELTSが標準的な英語要件として採用されています。
- オーストラリア
- イギリス
- カナダ
- ニュージーランド
- アイルランド
- ヨーロッパ諸国の英語課程
また、IELTSは国ごとの教育制度やビザ制度とも深く結びついているため、
単なる試験対策ではなく、留学戦略の一部として理解することが重要です。
留学にIELTSは本当に必要?ケース別に解説
「留学=IELTS必須」と思われがちですが、実際には留学の目的・国・学校・学習段階によって必要性は異なります。
このセクションでは、「自分のケースではIELTSが必要なのか?」という疑問に答えるため、留学タイプ別にIELTSの必須度を整理します。
大学・大学院留学でのIELTS必須度
大学・大学院への正規進学を目指す場合、IELTSはほぼ必須と考えてよいでしょう。
特に英語圏(オーストラリア、イギリス、カナダ、ニュージーランド)では、入学条件として IELTS Academicのスコア提出が標準です。
多くの大学では以下のような条件が設定されています。
- 学士課程(Bachelor):IELTS 6.0〜6.5
- 修士課程(Master):IELTS 6.5〜7.0
また、Overallスコアだけでなく、
各セクション(Listening / Reading / Writing / Speaking)に最低点が設定されていることも多く、
「Overallは足りているのに不合格」というケースも少なくありません。
専門学校・TAFE留学の場合
専門学校やTAFE(職業訓練校)への留学でも、IELTSは重要な英語指標です。
ただし、大学に比べるとスコア要件はやや低めに設定される傾向があります。
一般的な目安は以下の通りです。
- 専門学校・TAFE:IELTS 5.5〜6.0
さらに、専門学校では英語コース(EAP)とのパッケージ入学が用意されているケースが多く、
IELTSスコアが未達でも進学ルートが確保されている点が特徴です。
語学留学ではIELTSは必要か
語学留学(英語学校への留学)の場合、IELTSは原則不要です。
英語学校は英語力を伸ばすこと自体が目的であるため、入学時点で高い英語力は求められません。
ただし、以下のようなケースではIELTSが役立つことがあります。
- 上級クラスからスタートしたい
- 語学留学後に大学・専門学校へ進学予定
- 自身の英語力を客観的に証明したい
語学留学はIELTS対策と非常に相性が良く、
**「語学留学+IELTS受験」→「進学」**というステップを踏む人も多くいます。
学生ビザ申請とIELTSの関係
多くの人が誤解しがちですが、学生ビザ申請そのものにIELTSが必須とは限りません。
学生ビザで求められるのは、原則として「入学先の学校から発行される入学許可(CoE)」です。
つまり、
- 学校がIELTSを入学条件としている → IELTSが必要
- 英語コース付きパッケージなどで条件を満たす → IELTSなしでもビザ申請可能
という仕組みです。
ただし、高等教育機関・大学院進学の場合は結果的にIELTSが必須になるケースが大半であるため、
ビザと入学要件は切り分けて理解することが重要です。
【国別】IELTS留学に必要なスコア目安
IELTS留学では、「どの国に留学するか」によって求められるスコアの考え方が変わります。
同じ大学レベルであっても、国ごとの教育制度・言語環境・移民政策の違いにより、IELTS要件には差があります。
ここでは、日本人留学生が特に多い主要4か国について、一般的なスコア目安を解説します。
オーストラリア留学に必要なIELTSスコア
オーストラリアはIELTS発祥国の一つであり、IELTSが最も広く採用されている留学先です。
大学・大学院・TAFEすべてにおいて、IELTS Academicが標準要件となっています。
一般的な目安は以下の通りです。
- 大学(学士課程):IELTS 6.0〜6.5
- 大学院(修士課程):IELTS 6.5〜7.0
- TAFE・専門学校:IELTS 5.5〜6.0
オーストラリアの特徴として、英語コース(EAP)とのパッケージ進学が非常に充実している点が挙げられます。
そのため、スコア未達でも段階的に進学できる選択肢が多く、計画的に留学を進めやすい国です。
イギリス留学に必要なIELTSスコア
イギリス留学では、IELTS Academicが事実上の必須試験となっています。
特に大学・大学院では、セクション別要件が厳しい傾向があります。
目安スコアは以下の通りです。
- 大学(学士課程):IELTS 6.0〜6.5
- 大学院(修士課程):IELTS 6.5〜7.0以上
イギリスでは、ビザ申請時にもIELTSが関係するケースがあるため、
出願要件とビザ要件の両方を確認する必要があります。
短期集中型の留学が多い分、英語力に対する即戦力性が重視されます。
カナダ留学に必要なIELTSスコア
カナダ留学でも、IELTSは主要な英語要件として採用されています。
特に近年は、IELTS Academicを第一優先で認める学校が増加しています。
一般的な目安は以下の通りです。
- 大学(学士課程):IELTS 6.0〜6.5
- 大学院(修士課程):IELTS 6.5〜7.0
- カレッジ(専門学校):IELTS 5.5〜6.0
カナダの特徴は、IELTS以外の英語試験(Duolingoなど)を併用して認める学校が多い点です。
ただし、名門大学や人気学部ではIELTS指定となることも少なくありません。
ニュージーランド留学に必要なIELTSスコア
ニュージーランドは、オーストラリアに近い教育制度を持ち、IELTS要件も比較的明確です。
特に国立大学では、IELTS Academicが標準要件です。
目安スコアは以下の通りです。
- 大学(学士課程):IELTS 6.0
- 大学院(修士課程):IELTS 6.5
- 専門学校:IELTS 5.5〜6.0
ニュージーランドも、英語コース併設型の進学ルートが整備されているため、
IELTSスコアに不安がある場合でも段階的な進学が可能です。
国によってスコア基準が異なる理由
国ごとにIELTS要件が異なる理由は、単に英語力の差ではありません。
主な要因は以下の3点です。
- 教育制度(授業形式・評価方法)の違い
- 留学生受け入れ政策の違い
- 卒業後の進路(就労・移住)との関係
特に、英語でのディスカッションやレポート比重が高い国ほど、Writing・Speakingの基準が厳しくなる傾向があります。
そのため、「同じIELTSスコアでも通用する国としない国がある」という点を理解することが重要です。
【学歴別】IELTS留学の必要スコア一覧
IELTS留学では、「どの国に行くか」だけでなく、どの学歴・教育段階で進学するかによって必要スコアが大きく変わります。
ここでは、留学タイプ別に一般的なIELTSスコアの目安と、見落としがちな注意点を整理します。
※あくまで目安であり、実際の要件は学校・学部ごとに異なります。
語学留学に必要なIELTSスコア
語学留学(英語学校)では、IELTSスコアは原則不要です。
英語学校は「英語力を伸ばすこと」自体が目的であり、入学時点での英語力は問われません。
ただし、以下のようなケースではIELTSスコアが役立つことがあります。
- レベル分けテストの代替として使用
- 上級クラスからスタートしたい場合
- 語学留学後に進学予定で、事前にスコアを取得しておきたい場合
語学留学は、IELTS対策と並行しながら英語力を底上げできる期間として非常に有効です。
専門学校(TAFE等)に必要なIELTSスコア
専門学校やTAFE留学では、IELTS 5.5〜6.0 が一つの目安となります。
実践的な授業が中心であるため、大学ほど高い英語力は求められませんが、
授業理解・レポート提出ができる最低限の英語力は必要です。
多くの専門学校では、
- IELTS未達 → 英語コース(EAP)経由
- IELTS達成 → 直接入学
という2つの進学ルートが用意されています。
そのため、「今の英語力で無理かどうか」ではなく、どのルートを選ぶかが重要になります。
大学(学士課程)に必要なIELTSスコア
大学(学士課程)への正規進学では、IELTS 6.0〜6.5 が一般的な基準です。
特に講義・チュートリアル・レポートが中心となるため、ReadingとWritingの比重が高くなります。
注意すべき点は以下の通りです。
- Overall 6.5でも、Writing 6.0未満で不合格になることがある
- 理系・文系・医療系など、学部によって要件が異なる
- 人気大学・上位校ほど基準が高い
「Overallが足りているから大丈夫」と思い込まず、
必ずセクション別要件を確認することが重要です。
大学院(修士課程)に必要なIELTSスコア
大学院(修士課程)では、IELTS 6.5〜7.0以上 が求められることが一般的です。
特にWritingとSpeakingは、研究・ディスカッション能力の指標として重視されます。
大学院留学では、
- 論文の読解・作成
- プレゼンテーション
- ディスカッション参加
といった高度な英語運用が前提となるため、
IELTSスコアは「最低条件」であり、実力不足だと入学後に苦労する可能性が高い点も理解しておく必要があります。
Overallだけでなく各セクション条件に注意
IELTS留学で最も多い失敗が、Overallスコアだけを見て出願してしまうことです。
多くの学校では、以下のような条件が設定されています。
- Overall 6.5
- 各セクション 6.0以上
この条件を一つでも満たさない場合、不合格または条件付き合格となる可能性があります。
特に日本人は Speaking・Writingが足を引っ張りやすいため、
バランスよくスコアを伸ばす戦略が不可欠です。
IELTSと他の英語試験は何が違う?
留学準備を進める中で、「IELTS以外の英語試験でも代替できるのでは?」と考える方は少なくありません。
実際、TOEFLやDuolingo、英検など複数の英語試験が存在しますが、留学における評価軸・使われ方は大きく異なります。
このセクションでは、主要な英語試験との違いを比較しながら、なぜIELTSが留学で選ばれやすいのかを解説します。
IELTSとTOEFL iBTの違い
IELTSとTOEFL iBTは、どちらも大学・大学院留学で広く使われる英語試験です。
最大の違いは、試験形式と評価される英語力の性質にあります。
IELTSは、記述式や対面式スピーキングを採用しており、
実際の授業・ディスカッションに近い英語運用力が評価されます。
一方、TOEFL iBTはコンピューター完結型で、タイピング力や処理スピードの影響を受けやすい傾向があります。
また、国別の傾向として、
- イギリス・オーストラリア:IELTS重視
- アメリカ:TOEFL中心だがIELTSも可
という違いがあり、留学先によって最適な試験が変わる点も重要です。
IELTSとDuolingo English Testの違い
近年注目されているのが、Duolingo English Test(DET)です。
オンラインで受験でき、短時間・低コストでスコアが取得できる点が魅力ですが、
すべての大学・学部で認められているわけではありません。
Duolingoは利便性が高い反面、
- 大学院や専門性の高い学部では不可
- ビザや資格要件には使えない場合が多い
といった制約があります。
確実性という点では、依然としてIELTSの方が信頼性・汎用性は高いと言えます。
IELTSと英検の違い
英検は日本国内では知名度の高い試験ですが、
海外留学における評価は限定的です。
一部の海外大学で英検を認めるケースもありますが、
- 対象校が少ない
- 学部・大学院ではほぼ不可
- 国によって評価が大きく異なる
といった制限があります。
そのため、英検は国内評価、IELTSは国際評価という位置づけで考えるのが現実的です。
留学でIELTSが選ばれやすい理由
留学でIELTSが選ばれやすい最大の理由は、
「英語圏の教育現場を前提に設計された試験」であることです。
- 学術的な文章読解
- 論理的なライティング
- 対面式スピーキングによる実践力評価
これらは、留学後に直面する課題そのものです。
そのため教育機関側にとっても、IELTSは入学後のミスマッチを防ぐための有効な指標となっています。
留学に必要なIELTSスコアは何点?
IELTS留学を考える際、多くの人が最初に気にするのが
「結局、自分は何点取ればいいのか?」という点です。
このセクションでは、最低限必要なスコアから上位校で求められるスコア帯まで、現実的な目安を整理します。
最低限クリアしたいIELTSスコア
留学におけるIELTSスコアには、「理想」と「最低条件」があります。
多くのケースで、最低限のスタートラインとされるのは以下の水準です。
- 専門学校・カレッジ:IELTS 5.5
- 大学(学士課程):IELTS 6.0
- 大学院(修士課程):IELTS 6.5
このスコアはあくまで「出願できる最低条件」であり、
授業についていけるかどうかの保証ではない点に注意が必要です。
トップ大学・大学院で求められるスコア帯
難関大学や人気大学院では、IELTS 7.0以上を求められることも珍しくありません。
特に以下の分野では高いスコアが必要になる傾向があります。
- 医療・看護・薬学系
- 法律・教育系
- 研究型大学院
これらの分野では、WritingやSpeakingでの高度な表現力が求められ、
Overallだけでなく各セクション6.5〜7.0以上が条件になるケースもあります。
セクション別スコア要件の考え方
IELTS留学で見落とされがちなのが、セクション別最低スコアです。
多くの大学では、以下のような条件が設定されています。
- Overall 6.5
- 各セクション 6.0以上
この場合、ListeningやReadingで高得点を取っても、
WritingやSpeakingが基準を下回ると条件未達となります。
日本人は特に Writing・Speakingが弱点になりやすいため、
早い段階からバランスを意識した対策が必要です。
スコアが高いほど有利になるケース
IELTSスコアは、最低条件を満たせばそれで終わりではありません。
以下のようなケースでは、高スコアが大きな武器になります。
- 条件付き合格ではなく、無条件合格を狙える
- 奨学金の審査で有利になる
- 英語コース免除により学費・時間を節約できる
特に、IELTS 7.0以上を取得している場合、
留学後の学習負担を大きく減らせる可能性が高いと言えるでしょう。
IELTSはどれくらい勉強すれば到達できる?
IELTS留学を目指すうえで、「どれくらい勉強すれば目標スコアに届くのか」は非常に現実的な関心事です。
IELTSは短期暗記型の試験ではなく、英語力そのものの積み上げがスコアに直結する試験です。
ここでは、日本人受験者を前提に、到達までの目安と効率的な考え方を解説します。
IELTS4.5から6.0までに必要な勉強期間
IELTS4.5は「日常英語は部分的に理解できるが、学術英語には不十分」というレベルです。
ここから大学・専門学校進学の最低ラインである6.0に到達するまでには、一般的に3〜6か月程度が目安とされています。
- 英語学習経験が浅い場合:6か月以上
- 英語使用環境がある場合:3〜4か月
重要なのは「期間」よりも学習の質と継続性です。
IELTSは4技能すべてを伸ばす必要があるため、ListeningやReadingだけに偏った勉強ではスコアが伸びにくい点に注意が必要です。
日本人が特につまずきやすいセクション
日本人受験者が最も苦戦しやすいのは、SpeakingとWritingです。
これは、学校教育で「話す・書く」訓練が不足していることが大きな要因です。
- Speaking:即興で意見を述べる力が求められる
- Writing:論理構成・主張の明確さが重視される
逆に、ListeningやReadingは、対策次第で比較的スコアを伸ばしやすいセクションと言えます。
そのため、弱点セクションを早期に把握することが、学習効率を大きく左右します。
SpeakingとWriting対策が重要な理由
IELTSでは、SpeakingとWritingが留学後の成否を左右する能力として特に重視されます。
大学・専門学校では、以下のような場面が日常的に発生します。
- 意見を述べるディスカッション
- レポート・エッセイの作成
- プレゼンテーション
SpeakingとWritingは自己流では伸ばしにくく、
フィードバックを受けながら改善することが不可欠です。
この2技能を重点的に対策することで、Overallスコア全体の底上げにつながります。
独学で目標スコアは達成できるのか
独学でIELTSの目標スコアに到達することは可能ですが、条件があります。
それは、すでに中級以上の英語力があり、自己管理ができる場合です。
一方で、
- 初受験で試験形式が分からない
- Speaking・Writingの評価基準が理解できない
- 短期間でスコアを上げたい
といった場合は、専門的な指導を受けた方が結果的に近道になることも多いです。
独学かスクールかは、「今の英語力」と「期限」から判断することが重要です。
IELTSスコアが足りない場合の留学ルート
「目標スコアに届かない=留学できない」と思い込んでしまう方は少なくありません。
しかし実際には、IELTSスコアが不足している場合でも、正規進学につながる複数の現実的なルートが用意されています。
このセクションでは、スコア未達時に取り得る選択肢と、判断を誤らないための考え方を解説します。
英語コース(EAP)+進学パッケージとは
英語コース(EAP:English for Academic Purposes)とは、
大学・専門学校進学を前提に、アカデミック英語に特化して学ぶ進学準備コースです。
単なる日常英会話ではなく、講義理解・レポート作成・ディスカッションに必要な英語力を養うことを目的としています。
多くの大学やTAFE、専門学校では、
- IELTSスコアが入学基準に届かない場合
- 提携するEAPコースを一定期間受講
- 規定の成績・出席率を満たして修了すれば、本コースへ進学
という「進学パッケージ制度」を採用しています。
重要なポイントは、EAPを修了すれば必ずIELTSが不要になるわけではないという点です。
IELTS免除が認められるのは、以下の条件を満たした場合に限られます。
- 学校が指定する提携EAPであること
- 規定以上の成績で修了していること
- 出席率などの条件を満たしていること
これらを満たした場合に限り、IELTSの再提出なしで本コースに進学できるケースが多いというのが正確な理解です。
EAP+進学パッケージのメリットは、
IELTS再受験の不確実性を減らしながら、留学後に必要な英語力を実践的に身につけられる点にあります。
一方で、英語コース分の学費と期間が追加されるため、
「スコア不足がどの程度か」「再受験とどちらが合理的か」を比較した上で選択することが重要です。
※EAPの内容や修了条件、IELTS免除の可否は学校・コース・入学時期によって異なるため、必ず最新の公式要件を確認することが重要です。
Conditional Offer(条件付き合格)の仕組み
Conditional Offer(条件付き合格)とは、
「英語条件を満たせば入学を認める」という仮合格のことです。
条件の例としては、
- IELTS Overall 6.5取得
- EAPコース修了
- 特定セクションのスコア改善
などがあります。
Conditional Offerを取得しておくことで、進学先を確保した状態で英語対策に集中できるというメリットがあります。
IELTS再受験と留学延期の判断基準
スコア未達時に多くの人が悩むのが、
「もう一度IELTSを受けるべきか、それとも留学時期をずらすべきか」という判断です。
判断の目安は以下の通りです。
- 不足が0.5程度 → 再受験を検討
- 不足が1.0以上 → EAPや延期を検討
無理に短期間でスコアを引き上げようとすると、
受験費用だけがかさみ、結果が出ないという事態に陥りやすくなります。
現実的なスケジュールを組むことが、結果的に成功率を高めます。
無理に出願して失敗するケースとは
よくある失敗例として、以下のようなケースがあります。
- セクション条件を確認せずに出願
- スコア未達でも「何とかなる」と楽観視
- 条件付き合格の期限を見落とす
これらはすべて、事前情報の不足が原因です。
IELTSスコアが足りない場合こそ、
「今すぐ出願するべきか」「ルートを変えるべきか」を冷静に判断する必要があります。
IELTS留学でよくある誤解・失敗例
IELTS留学では、英語力そのものよりも、制度や要件の誤解によって失敗するケースが少なくありません。
実際の留学相談でも、「事前に知っていれば防げた失敗」が非常に多く見られます。
ここでは、特に頻出する誤解と失敗例を整理し、同じミスを避けるためのポイントを解説します。
Overallスコアだけ見て出願してしまう
最も多い失敗例が、Overallスコアのみを基準に出願してしまうことです。
多くの大学・専門学校では、Overallに加えて各セクションの最低スコアを設定しています。
例:
- Overall 6.5
- 各セクション 6.0以上
この場合、ListeningやReadingが高得点でも、
WritingやSpeakingが5.5だと条件未達となります。
特に日本人はWriting・Speakingが弱点になりやすいため、
出願前に必ずセクション別要件を確認することが不可欠です。
IELTS Generalを受験してしまった
「IELTSを受けたのに留学に使えなかった」という相談で非常に多いのが、
IELTS General Trainingを受験してしまったケースです。
留学(大学・大学院・専門学校)で求められるのは、原則として IELTS Academic です。
Generalは移住申請や一部の就労目的向けであり、
進学用途としては認められない学校がほとんどです。
試験申込時に種類を誤ると、
受験料・時間・スケジュールすべてが無駄になってしまうため、
必ず「Academic」を選択する必要があります。
IELTSの有効期限切れに気づかなかった
IELTSスコアには有効期限があるという点も、見落とされがちなポイントです。
IELTSの有効期限は、原則2年間とされています。
出願時や入学時点で、
- スコア取得から2年以上経過
- 出願締切までに期限が切れてしまう
といった場合、スコアが無効扱いになる可能性があります。
特に、複数校への出願や入学時期が先の場合は、
「いつまでにスコアを取得すべきか」を逆算して計画することが重要です。
学校ごとに再受験が必要だと思い込む
IELTSは、1回の受験で取得したスコアを複数の学校に提出可能です。
しかし中には、
- 学校ごとにIELTSを受け直す必要がある
- 出願校が増えるたびに再受験が必要
と誤解している人もいます。
実際には、IELTSの公式スコア送付制度を利用すれば、
複数の教育機関にスコアを提出することが可能です。
この誤解により、不要な再受験をしてしまうケースもあるため注意が必要です。
IELTSなしで留学する方法はある?
「IELTSのスコアが間に合わない」「試験がどうしても苦手」という理由から、
IELTSなしで留学できる方法があるのかを探している方も多くいます。
結論から言うと、条件付きではありますが、IELTSなしで留学するルートは存在します。
ただし、メリットだけでなく注意点も正しく理解しておくことが重要です。
英語コース経由で進学する方法
最も一般的な方法が、英語コース(EAPや進学準備英語)を経由して進学するルートです。
この場合、入学時点ではIELTSスコアの提出を求められず、
英語コースを修了することで本コースへの進学が認められます。
このルートの特徴は以下の通りです。
- IELTS未取得・未達でも入学可能
- 学術英語に特化した授業内容
- 修了条件を満たせばIELTS免除となる場合が多い
一方で、英語コース分の学費と学習期間が追加されるため、
「IELTS再受験」とどちらが合理的かを比較する必要があります。
他の英語試験で代替できるケース
学校や国によっては、IELTS以外の英語試験で代替できる場合もあります。
代表的なものには以下があります。
- TOEFL iBT
- Duolingo English Test
- Pearson PTE Academic
特にカナダや一部のオーストラリアの教育機関では、
Duolingoなどのオンライン試験を認めるケースも増えています。
ただし、すべての学校・学部・大学院で認められるわけではないため、
出願先ごとの確認が必須です。
IELTS免除が認められる条件
一部の教育機関では、以下のような条件を満たす場合に
**IELTS免除(英語要件免除)**が認められることがあります。
- 英語圏の学校で一定期間以上就学していた
- 過去の学位を英語で修了している
- 学校が指定する英語コースを修了している
ただし、これらの条件は非常に限定的であり、
すべての留学生に当てはまるわけではありません。
自己判断せず、必ず公式要件を確認する必要があります。
IELTSなし留学の注意点とリスク
IELTSなし留学は魅力的に見える一方で、
以下のようなリスクも伴います。
- 入学後、英語力不足で授業についていけない
- 進学・ビザ要件が後から厳しくなる
- 選べる学校・コースが限定される
特に大学・大学院進学を目指す場合、
最終的にはIELTSレベルの英語力が求められることがほとんどです。
そのため、「IELTSを避ける」のではなく、
「いつ・どの段階でクリアするか」を考える視点が重要です。
よくある質問
このセクションでは、「IELTS 留学」で検索するユーザーから特に多く寄せられる質問について、
実務ベースで正確かつ簡潔に回答します。
Googleの People Also Ask 対策としても重要なパートです。
留学にIELTSは必ず必要ですか?
必ずしもすべての留学でIELTSが必要というわけではありません。
語学留学のみであればIELTSは不要ですし、
英語コース(EAP)を経由する進学ルートでは、入学時点でIELTSが不要なケースもあります。
ただし、大学・大学院・専門学校への正規進学を目指す場合は、IELTSが事実上必須になることが多いため、
最終的にはIELTS取得を前提に計画するのが現実的です。
IELTSで留学するならAcademicとGeneralどちらですか?
留学目的の場合、IELTS Academic を選択します。
IELTS General Trainingは、移住申請や一部の就労目的向けであり、
大学・大学院・専門学校への進学には原則使用できません。
試験申込時の選択ミスは非常に多いため、
「留学=Academic」と覚えておくと安全です。
IELTSは何回まで受験できますか?
IELTSの受験回数に上限はありません。
必要に応じて何度でも受験することが可能です。
ただし、受験料は高額であり、
短期間に何度も受験してもスコアが伸びないケースも多いため、
弱点を分析したうえで再受験することが重要です。
IELTS8.0はどれくらいすごいスコアですか?
IELTS 8.0は、非常に高い英語運用能力を示すスコアです。
ネイティブレベルに近く、学術的な議論や高度な文章作成にも対応できると評価されます。
全受験者の中でも8.0以上を取得できる人は限られており、
留学だけでなく、奨学金申請や専門職分野でも大きな強みになります。
東大生のIELTSの平均スコアはどれくらいですか?
公式な平均データは公表されていませんが、
一般的には IELTS 6.5〜7.5程度が多いと考えられています。
ただし、これは「入学時点の英語力」ではなく、
研究・留学・個人の学習経験によって大きく差があります。
大学名よりも、目的に合ったスコアを取得できているかが重要です。
IELTSのスコアは何年間有効ですか?
IELTSのスコア有効期限は、原則2年間です。
多くの大学・専門学校では、出願時または入学時点で
取得から2年以内のスコアを求めています。
留学開始時期から逆算し、
「いつまでにIELTSを取得すべきか」を計画することが重要です。





