オーストラリア連邦政府は、学生ビザへの切り替えに新たな制限を設けることを発表しました。この新しいルールは2024年7月1日申請分より適用されます。
これはコロナ禍後、オーストラリアへ入国する人が急増し、住宅不足やそれに伴う家賃高騰などが社会問題となっていることから、政府が移民受け入れ数を減少させる方針を打ち出しており、永住権や国内の労働力向上に繋がらない所謂ビザホッピング(異なる種類のビザを取得して滞在を延長すること)を規制するものの一環です。
新たに規制されるビザ
具体的には、下記のビザ保有者は、オーストラリア国内からの学生ビザ申請ができなくなります。
- Subclass 485 (Temporary Graduate)
- Subclass 600 (Visitor)
- Subclass 601 (Electronic Travel Authority)
- Subclass 602 (Medical Treatment)
- Subclass 651 (eVisitor)
- Subclass 988 (Maritime Crew)
このうち卒業生ビザ(485)や観光ビザ(600/651)で滞在している日本人は多いと思います。
観光ビザ(ETAS含む)で入国 → 3ヶ月以上いたいからそのままオーストラリア国内から学生ビザを申請
卒業生ビザが切れそう → また学校に入学してオーストラリア国内から学生ビザを申請
といったことができなくなります。
さらに、学校によっては、これ以外にもワーキングホリデービザ(subclass 417:最長17週間の就学が認められている)保持者からの入学申請も、今後は受け付けを停止すると決定しているところも出てきています。
したがって、これらのビザが切れた後に学生ビザを申請したい場合、一旦帰国し日本などオーストラリア国外からビザ申請する、もしくはビザが切れてしまう前に別のビザ申請を考える必要があります。
長期滞在の計画は余裕を持って
オーストラリア政府の方針により、国外からの学生ビザの申請であっても、以前よりもその取得は厳しくなっているのが現状です。
現在ワーホリや観光ビザで滞在されている方は、そのビザが切れてしまう前に、今後も現地に滞在するのか、それとも帰国して別の進路を探すのか、余裕をもって早めに計画を立てておきましょう。
また、これらのルールは変更される可能性があるため、常に政府からの公式の最新情報を入手するように心がけましょう。