オーストラリアでは喫煙に対して日本より規制が厳しいと言えます。
国内の全ての公共施設と交通機関での喫煙は禁止されていますし、店内で禁煙できる飲食店はありませんので、日本の様に店内に喫煙席はありません。
ここでは日本とオーストラリアの間で喫煙の常識の違いを紹介していきます。
喫煙できる場所
前述しましたが、オーストラリアでは基本的に公共の場所では喫煙できません。
州によって喫煙に関する条例は異なりますが原則レストランや公共施設を含め人が多く立ち入る場所での喫煙は厳しく制限されています。
日本では分煙など喫煙に対する取り組みが行われきていますが、日本と比べるとオーストラリアでは喫煙自体に対する規制が厳しいと言えます。
オーストラリアではいたるところに No Smoking の表示があり、吸える場所はかなり限られていることを頭に入れておきましょう。
タバコの値段
オーストラリアのタバコは驚くほど高く、世界で一番高いとも言われるほど。
日本では一箱20本入りで相場は500〜600円ぐらいですが、オーストラリアで一箱20本入りを買うと35ドル(1ドル = 88.8 とすると3,110円)ぐらい。およそ6倍の値段がします。
もちろん銘柄によって値段は多少変わりますが、それでも日本で買うより圧倒的に高いことがわかりますね。
さらにオーストラリアにおけるタバコの価格は1990年代から着実に上昇しており、この傾向は今後も続くと予想されます。
オーストラリアで人気のタバコ、「Craven A」の20本入の値段を例にとると、以下のように年々高くなっていることがわかります。
1990年 | $5.17 |
1995年 | $8.06 |
2000年 | $10.58 |
2005年 | $12.59 |
2010年 | $13.66 |
2015年 | $22.13 |
2020年 | $38.33 |
2021年 | $42.10 |
タバコが高い訳は、政府がタバコによる健康被害を減らすため、積極的な政策を行っているからです。
タバコの価格高騰の主な原因は税であり、政府は国民の喫煙率を10%未満に抑えるために増税を繰り返しています。
喫煙率
オーストラリアの日常喫煙率は、世界的に見てもかなり低く、2019年の15歳以上のオーストラリア人の喫煙率は11.2%と発表されています。 同じく2019年の15歳以上の日本人の喫煙率は20.50%となっており、倍ほどの差があることが分かります。
しかしこの統計には喫煙者がどれくらい吸うのかという数値が出ていません。タバコがここまで高いオーストリアでは、喫煙者といえどもヘビースモーカーは多くなさそうです。知り合いの喫煙者は「毎日タバコなんて買ってたら家が建つよ!」と言っていました。
タバコのパッケージ
日本で売られているタバコのパッケージは可愛らしいものからお洒落なものまで、食べ物かと思ってしまうほど見た目のいいパッケージが多いです。しかしこれには、日本へ旅行に来る外国人の喫煙者の方が驚くよう。
その理由は、オーストラリアをはじめとした海外のタバコパッケージは180度異なるものだからです。
オーストラリアで売られているタバコのパッケージは見るも無残でグロテスクな写真が載せられています。タバコの灰で汚れた内臓や瀕死の顔写真など、見たらぎょっとするようなショッキングなものばかり。
これはタバコを買おうとする人に注意喚起をするためのもの。そしてタバコメーカーはタバコを売る代わりに、危険性を伝える義務があるので、このようなパッケージになっています。しかしタバコメーカーが吸うなと伝えている訳なので、少し矛盾に感じるかもしれません。
タバコの販売
タバコはコンビニ、スーパー、タバコ専門店などで販売されています。店でもタバコの注意喚起ポスターが貼られていたりと、規制は厳しいです。
日本のようなタバコの自動販売機はなく、お店でも見えるところには陳列されていません。しかしお店の人に聞くと、レジ裏から出してきます。
購入する際には身分証明書の提示を求められるので、パスポートか運転免許証を持っていく必要があります。
まとめ
日本からオーストラリアに来た喫煙者は、その厳しさの違いにショックを受けてしまうのでは。
しかし言い換えれば、オーストラリアは世界一禁煙がしやすい国ともいえますね。留学は費用がかさみますし、これを機に禁煙してみるのはいかがでしょうか。