看護留学とは?
看護留学とは、看護師として必要な英語力や医療知識を学び、海外の医療現場で経験を積むための留学です。語学留学とは異なり、医療英語の習得、臨床実習、海外の看護師資格取得など、より専門性の高いプログラムが特徴です。特にオーストラリアは、働きながら資格取得を目指せる制度が整っており、世界中から多くの看護師が集まっています。
看護留学の基本と目的
看護留学の目的は大きく3つに分けられます。
1つ目は、英語力の習得。現場で使われる医療英語を学ぶことで、外国人患者への対応力が身に付きます。
2つ目は、臨床経験。海外の医療現場は多国籍な患者が集まり、症例の幅が広いことが魅力です。
3つ目は、海外の看護師資格取得。国によっては正看護師資格(例:オーストラリアのRegistered Nurse)取得を目指せます。これらは日本に帰国後も評価されるため、キャリアアップにつながります。
海外で看護師資格を活かすという選択
日本で取得した看護師免許を、審査を経て海外の正看護師として認めてもらうことは可能です。たとえばオーストラリアでは、AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)への登録が必要で、英語力(IELTS Academic各7.0以上)や教育内容の適合性を満たす必要があります。国によっては実務経験や追加の実技評価(OSCE)、短期ブリッジングコースが求められることもありますが、条件をクリアすれば、現地での看護師就労や将来的な移住を見据えたキャリア形成が可能です。
なぜ今、看護留学が注目される?
理由は大きく次の3点です。
- 国際化と多文化医療への対応:外国人患者への対応はどの国でも急務
- 国内キャリアへの好影響:海外経験は病院からの評価が高く、昇進や転職に有利
- オーストラリアなどで深刻な看護師不足:就労ビザの獲得チャンスが広がっている
「語学×医療」という需要が高い領域でスキルを磨けるため、今後も看護留学の価値は高まると言われています。
看護留学がキャリアにもたらすメリット
看護留学の最大の魅力は、国内外で評価されるスキルが得られることです。特にオーストラリアは、医療制度の先進性・労働環境の良さから、多くの海外看護師がキャリアを築きやすい国として知られています。単なる語学留学では得られない、実践に根ざした成長を期待できます。
国際的に通用するスキルと視野が広がる
海外の医療現場では、多様な国籍・文化背景を持つ患者と向き合います。そのため、
・異文化コミュニケーション
・医療倫理への理解
・多職種連携(ドクター、薬剤師、理学療法士との協働)
といった、国際社会で求められるスキルが自然と身につきます。これらは、日本に戻ってからの転職・昇進活動でも強力な武器になります。
英語と専門知識の両方が伸びる
医療英語は日常会話とは全く異なります。看護留学では、
・症状のヒアリング
・患者説明(インフォームドコンセント)
・急変対応時のコミュニケーション
など、現場で即戦力となる英語力を習得可能。座学+臨床実習を通して、より根拠に基づいた看護(EBM)を学べる点も国内では得がたいメリットです。
オーストラリアは就労ビザのチャンスが多い
オーストラリアは深刻な看護師不足により、海外人材の採用に非常に積極的です。学生ビザでも2週間で48時間まで働けるため、
✅留学費用の負担を減らしながら医療現場に慣れる
✅卒業後の就労ビザ(TSSビザなど)につなげやすい
といった強みがあります。さらにAHPRA登録をクリアすれば、正看護師として高待遇で働ける道が現実的に開けます。
国別で比較!行き先で選ぶ看護留学
看護留学は行き先によって取得できる資格・必要な英語力・費用・就労ビザの難易度が大きく異なります。自分のキャリアゴールに最も近い国を選ぶことが重要です。その中でも、オーストラリアは「実習 → 資格 → 就労」の導線が整っており、バランスよくキャリア形成ができます。
オーストラリア|実習+就職につながる環境
オーストラリアは海外看護師に門戸が開かれており、学生ビザでも2週間で48時間まで就労可能です。
・医療水準が高い
・多文化社会で症例が豊富
・卒業後の正看護師登録(AHPRA)で就労ビザの可能性
・移住ルートが現実的
費用対効果・キャリアの伸びしろの両面で人気が高い国です。
アメリカ|最先端医療だがビザ取得が難しい
アメリカは医療技術やリサーチ力が世界トップレベル。一方で、
・看護資格の書き換えが複雑
・就労ビザ取得の競争が激しい
・費用負担が大きい
挑戦者向けだが、リターンも大きい国です。
カナダ|実習は積みやすいが競争率は高め
看護教育が充実しており、実習環境が整っています。ただし、
・永住権取得は州により難易度差が大きい
・日本人看護師の競争が増加中
確かな英語力と強い動機が求められます。
イギリス|学位取得しやすいが生活費が高い
イギリスは看護学位制度が確立されていて留学生にもチャンスがあります。その一方で、
・物価・家賃が非常に高い
・労働環境に課題が残る地域も
ヨーロッパ志向の方に向いた選択肢です。
ニュージーランド|移住しやすいが枠が少ない
穏やかな社会環境で看護師の尊敬度が高い国です。しかし、
・受け入れ枠が少ない
・資格審査が厳格
少数精鋭の狭き門という印象があります。
紹介した国を比較すると、「費用・就労ビザ・環境」のバランスに優れるオーストラリアが、最も現実的にキャリアアップを叶えやすい選択肢と言えるでしょう。
看護留学の種類とプランの選び方
看護留学には複数のルートがあり、どの道が自分に合うかは「英語力」「看護経験」「最終目標」によって変わります。特にオーストラリアは、語学から正看護師資格取得まで段階的に進められる柔軟な制度が魅力です。
語学+医療英語コース
基礎の英語力を高めながら、医療現場で使われる専門用語や患者対応の表現を学ぶプログラムです。
✔ 海外経験が初めて
✔ 英語力に不安がある
という方に向いています。オーストラリアでは、現地病院見学や医療ワークショップを組み合わせた学校も増えています。
臨床実習付きプログラム
現場で働く看護師とともに、実際の患者へケアを提供する実践型のコース。症例数が多いオーストラリアでは、
・多国籍患者への対応
・急性期から慢性期まで幅広い経験
が積めるのが評価されています。実技が好きな方や即戦力を目指す方におすすめです。
正看護師資格取得(EN/RN)
オーストラリアでは、看護資格に段階があります。
- EN(Enrolled Nurse):准看護師
- RN(Registered Nurse):正看護師
RNまで到達すると、高い年収、就労ビザ・永住権の道、キャリアパスの広さ(急性期、救急、手術室など) が一気に広がります。日本の看護師資格を持つ場合、短縮ルートが適用される可能性もあります。
オーストラリアでのキャリアパス例
オーストラリア看護留学の強みは、学び→経験→就労へと自然につながる構造です。
例)
語学学校 → 専門学校(Diploma of Nursing)→ ENとして就労 → RN取得 → 就労ビザ・永住権
「海外で看護師として働く」を現実的な未来にできるルートが整っています。
必要な英語力と事前準備
看護留学では、英語力が将来の選択肢を大きく左右します。特にオーストラリアは医療安全の観点から言語基準が明確で、必要スコアを満たすことで正看護師への道が開けます。事前準備をどれだけ計画的に進めるかが成功の分かれ道となります。
IELTS・OETの目安スコア
看護留学を進める際のおおよその英語力基準は次の通りです。
目的 必要スコアの目安 テスト例
語学+医療英語留学 IELTS 5.0前後(学校により4.5〜) IELTS / PTE
専門学校でEN取得 IELTS 5.5〜(一部は6.0〜) IELTS / PTE
RN登録(正看護師) IELTS 各7.0以上 または OET 各B以上 IELTS / OET
特にOET(医療英語試験)は医療現場で使う英語に特化しており、臨床経験のある人にとって取り組みやすい傾向があります。
書類準備・ビザ申請の流れ(オーストラリア中心)
オーストラリアの場合、看護留学の主な手続きは次の通りです。
- 学校(語学・看護専門学校・大学)の選択
- 入学条件の確認(英語力・看護資格・学歴など)
- 必要書類の準備(成績証明、在籍証明、看護師免許など)
- CoE(入学許可証)発行
- 学生ビザ申請 → 健康診断・無犯罪証明
- 現地での住まい・保険(OSHC)手配
ビザ取得後は、渡航前に医療英語の復習をしておくと現場実習でつまずきにくくなります。
日本で準備できる勉強と看護経験
留学成功者の共通点は「準備の早さ」。 例えば
- 毎日30分でも英語学習を継続
- 日本の病院での看護経験を積む(特に急性期)
- 医療英語の基礎をオンラインで学ぶ
- 留学経験者やエージェントから情報収集
「現地でどう働くか?」を描いて逆算すると、準備の優先順位が見えてきます。
看護留学にかかる費用のリアル
看護留学の費用は国やプログラムによって大きく変わります。その中で、オーストラリアは「働きながら学べる」という点が強みで、初期費用の負担を軽減しつつキャリア形成ができます。費用だけで判断せず、就労機会や投資回収のしやすさまで考えることが大切です。
オーストラリアの費用例(学費・生活費)
一般的な年間費用の目安は以下のとおりです。
| 項目 | 費用目安(1年) |
| 語学学校 | 150〜250万円 |
| 専門学校(ENコース) | 180〜300万円 |
| 大学(RNコース) | 250〜400万円 |
| 生活費(家賃・食費など) | 150〜200万円 |
合計すると年間300〜500万円ほど。ただしオーストラリアは
✅学生ビザで2週間48時間まで就労可能
✅医療・介護のアルバイトが見つかりやすい
ため、実質負担額を抑えられる人が多いのがポイントです。
アメリカ等との費用比較
比較すると、オーストラリアが「費用とリターン」のバランスが良いことが見えてきます。
| 国 | 学費 | 生活費 | 就労可否 | ねらえるキャリア |
| オーストラリア | 中 | 中 | ○ | RN・移住可能性高い |
| アメリカ | 高い | 中〜高 | △ | ハイキャリアだが狭き門 |
| カナダ | 中〜高 | 中 | △ | 実習は豊富だが競争激しい |
| イギリス | 中 | 高い | △ | 学位は取りやすい |
| NZ | 中 | 中 | ○ | 枠が少なく難易度高め |
費用面だけ見ると高く感じても、働きながら経験→ビザ→RN→高収入と進める国は多くありません。
奨学金・分割払い・費用節約のコツ
オーストラリアには以下の制度が活用できます。
- 奨学金:語学学校・専門学校独自の割引制度あり
- 分割払い:入学金+最初の学費以降は分割OKの場合が多い
- 住まいの工夫:シェアハウスなら月8〜12万円
また、現地で医療・介護関連の仕事を経験することで
✅語学力強化
✅AHPRA登録への近道
✅生活費の補填
が同時に叶います。
留学中・卒業後の就労事情
看護留学の価値は「学んで終わり」ではなく、その先の働く未来まで見据えられること。オーストラリアは看護師不足が深刻化しており、留学生にとって大きなチャンスがある国です。留学中の経験を積みながら、資格と収入を両立できる環境が整っています。
オーストラリアの就労ルール(学生ビザでも働ける)
学生ビザ保持者は 2週週で48時間まで就労が可能(学期中、※休暇中は時間制限なし)となり、医療・介護分野は求人が非常に多く、
・Aged Care(高齢者ケア)
・Nursing Assistant(看護助手)
などの現場で働きやすいのが特徴です。学びながら収入を確保し、現場経験も積めるという点で、費用面の不安を減らす大きな支えになります。
正看護師として働くステップ(AHPRA登録)
オーストラリアで正看護師(RN)として働くには、AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)への登録が必須です。一般的なプロセスは次の通りです。
・英語要件を満たす(IELTS Academic 各7.0 以上/OET 各B以上)
・日本の看護師資格や学歴、実務経験の証明を提出
・審査結果に応じて、OSCEなど実技評価や追加学習が必要な場合あり
・AHPRA登録完了 → RNとして就労可能
登録後は、
・年収目安:7万〜10万AUD前後(経験・地域により変動)
・長期就労ビザ(TSSなど)や永住権の検討が視野に入る
・急性期、救急、手術室など多様な専門分野へステップアップ可能
が見えてきます。キャリアと生活の安定を両立しやすいのが魅力です。
帰国後のキャリアで評価されるポイント
海外経験は、日本の医療機関でも高く評価されます。
特に、
・医療英語での対応能力
・多文化医療の実践経験
・自律性・判断力の高さ
は採用や昇進における強いアピール材料。救急・集中治療・手術室など、専門性の高い部署から声がかかるケースもあります。
日本で働き続ける未来、海外でキャリアを築く未来、この両方を選べる自分になれる、それが看護留学の大きな価値です。
看護留学のリスクと回避策
看護留学には数々のチャンスがありますが、現実的なリスクも存在します。ただし、その多くは「正しい情報」と「計画的な準備」で回避可能です。安心して挑戦するために、代表的な注意点を整理しておきます。
英語力不足で実習に参加できない例
医療現場は安全性が最優先です。患者対応や連携が円滑にできない場合、実習の参加制限がかかる可能性があります。特に医療英語は専門性が高く、日常会話だけでは不十分です。
<回避のポイント>
- 渡航前にIELTS 5.0以上を目標に準備
- 医療英語対策を並行して進める
- 現場のスピード感に慣れるため、リスニング中心の学習も有効
段階的に英語力を積み上げていくことが、実習成功につながります。
エージェント選びの失敗
サポート内容が曖昧なまま契約した結果、必要な支援が受けられなかったというケースは少なくありません。特に看護留学は手続きや制度が複雑なため、適切な情報提供とフォローが欠かせません。
<見極めのポイント>
- 看護留学に関する実績・経験
- 手数料、サポート範囲が明示されているか
- 複数社の比較検討を行う
信頼できるパートナー選びが、留学成功の大きな支えになります。
認定されない資格・コースに注意
コースによっては、将来希望する国で看護資格として認められないものも存在します。「学んだのに働けない」という事態を避けるため、制度理解は欠かせません。
<確認すべき事項>
- AHPRA(オーストラリア)など認定機関の条件
- 実習の有無と内容
- 将来希望する国の資格基準に適合しているか
目的に直結するカリキュラムかどうかを見極めることが重要です。
オーストラリアに強い留学エージェントの選び方
看護留学は、ビザ手続き、学校選び、AHPRA登録、そして就労まで一貫したサポートが必要になります。特にオーストラリアの看護制度は複雑なため、現地と医療に精通したプロが伴走することが重要です。
サポート内容と費用相場
エージェント選びでは、次の点を必ず確認してください。
- 入学・ビザ申請サポートの範囲
- 渡航後の生活・就労支援
- 費用の透明性(無料・有料の根拠)
- 看護留学の実績
十分な知識と経験があるエージェントほど、不安を確信へ変える提案が可能です。
看護留学実績があるエージェントに依頼すべき理由
看護師のキャリアは“資格取得”で終わりません。その後の就労や定着、将来のライフプランまで見据える必要があります。そこで、我々 KOKOSは
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- キャリアの方向性
- 英語力に応じた進め方
- 想定費用と就労までの流れ
を一緒に整理しましょう。
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よくある質問
看護留学について多く寄せられる疑問に、簡潔にお答えします。
最初の情報収集として、そして次のステップに進む判断材料としてご利用ください。
看護留学のメリットは?
英語力向上だけでなく、国際基準の看護スキル、多文化医療への理解、日本・海外どちらでも働ける選択肢が広がります。キャリアの幅が大きく広がる点が最大のメリットです。
日本の看護師免許はオーストラリアで使える?
そのまま「使用」することはできませんが、AHPRA登録を経て RN(正看護師)として働く道があります。看護経験や英語力に応じて短縮ルートが適用される場合もあるため、可能性は十分にあります。
英語力が低くても留学できる?
はい、可能です。語学+医療英語から段階的に進めるプランがあります。ただし、実習や資格取得を目指す場合は一定の英語力が必要になるため、早めの準備が成功の鍵です。英語が話せなくても大丈夫、とはなりませんので準備は万全に整えましょう。
看護師留学は何歳まで可能?
明確な年齢制限はありません。実際に30代〜40代から挑戦し、資格取得や就労を叶える方も多くいます。重要なのは年齢よりも「目的」と「計画性」です。
オーストラリアの看護師年収は?
正看護師(RN)の年収は、勤務先や経験によって異なりますが、おおよそ 70,000〜100,000 AUD 程度が目安です(日本円換算:約700万〜1,000万円前後)。交代勤務や急性期病院では上振れすることもあり、給与水準は国際的に見ても高い水準にあります。
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