【2023年】オーストラリア移住のための永住権職業リスト

オーストラリアの国旗とビル

住みやすく、生活水準が高い国として知られているオーストラリア。英語圏の国の中でも積極的に移民を受け入れているため、移住先としての人気も高いです。

オーストラリアに一時的に住むだけならワーホリ、学生、ビジネスビザなどがありますが、長期的に安定した暮らしがしたいのなら永住権を取得する必要があります。

そこで「オーストラリアの永住権が欲しいけど、どうやったら取れるの?」という疑問を持つ方が多いです。

オーストラリアの永住権を取得するにはいくつかの方法がありますが、自力で取得するときに最重要となるのが職業選択です。今回は永住権取得についての情報と、永住権が取得できる可能性の高い職業リストについてご紹介します。

オーストラリアの移住・ビジネスビザに関する条件は複雑で、変更も頻繁に行われるため、一度移民エージェントに相談することをおすすめします。

目次

オーストラリアの永住権の種類は大きく分けると3つ

永住権とは永住する権利があるビザのこと。

永住権を取得すれば現地に制限なしで滞在・就労できます。さらに国民健康保険に加入できたり、安く公立学校に通えたりと、オーストラリア人と同じように国のサービスが受けることも可能です。

永住できるビザはいくつかありますが、大きく種類に分けると「独立移民ビザ」「就労ビザ」「パートナービザ」の3つです。

独立移民ビザ

最も一般的な永住権で、多くの人が目指すのが独立移民ビザ。

会社やパートナーといったスポンサーが不要で、職歴、学歴、英語力、年齢などをポイントに換算し、その点数によって審査されます。

独立移民ビザに申請するには、職業リストのMLTSSL、STSOL、ROLに載っている職業に就いている必要があります。

独立移民ビザの種類
・技術独立永住ビザ(189 visa)
・技術指名永住ビザ(190 visa)
・地方移住技術就労ビザ(491 visa)

就労ビザ

雇用主からスポンサーをしてもらい取得する就労ビザ。

2年間のフルタイムでの就業経験がある、必要なスキルを持っている、給料の水準を満たしているなどの条件をクリアすると申請することができます。

MLTSSLにある職業に就いている場合は最大4年間の就労ビザが取得でき、合計3年間の就労をすることで永住権に切り替えることが可能です。

STSOLにある職業の場合は最大2年の就労ビザが取得できますが、永住権の取得はできません。

・就労ビザ(482 visa)

パートナービザ

オーストラリア人、ニュージーランド人、または永住権保有者のパートナーにスポンサーしてもらうビザ。

パートナーと結婚または事実婚関係にあり、継続的に関係を維持する意思がある場合に取得可能です。

申請してから2年経過すれば永住権に切り替えることができます。

このビザで永住権を取得する場合は、職業リストにある職業に就いている必要はありません。

パートナービザの種類
・暫定パートナービザ(820 visa)
・永住パートナービザ(801 visa)
・婚約者ビザ(300 visa)

オーストラリアの職業リストとは

永住権の鍵を握るのが職業リストと呼ばれるものです。

労働力を移民で補っているオーストラリアは、自国で不足している人材へ優先的に永住権を渡したいと考えています。

そこで政府は職業リストと呼ばれる、オーストラリアで求められている職業を載せたリストを発表。そしてそのリストを移民が永住権を取得する際の条件として活用しているというわけです。

職業リストにはいくつか種類があり、その職業の必要度によって分けられています。

MLTSSL(中長期戦略技能リスト)

国内で中長期的に必要とされている、最も需要のある職業リスト。

雇用主、地方、州などのスポンサーがなくても永住権が取得できます。

永住権取得の可能性が最も高い職業です。

STSOL(短期技能職業リスト)

国内で短期的に必要されている職業リスト。

州からのスポンサーが無いと永住権が取得できません。現在このリストにある職業から永住権を取得するのは非常に困難とされています。

ROL(地域職業リスト)

地方で特に不足している職業リスト。

このリストにある職業で永住権を取得するには、地方に滞在・就労し、地方政府からスポンサーを受ける必要があります。

どうして職業選択が重要になるの?

オーストラリアで永住権を目指す中で、大きな分かれ目となるのが職業選択です。

ほとんどの永住権は職業リストにある職業をしていることが条件となるため、リストにない場合は永住権を申請する権利さえ無いということになります。

また、STSOLに載っている職業から永住権を取得するのはかなり難しく、短期的に不足している職業であるため、人材不足が解消されればいきなりリストから消されることもあります。

そのため、ほとんどの人はMLTSSLに載っている職業を目指したり、地方へ移り住んだりといった方法を取っています。

オーストラリアの永住権取得に学位は必要?

独立移民ビザから永住権を目指す場合は、他の候補者よりどれほど高いポイントを取れるかが重要です。

そのポイントの中でも学歴は大きな比重があるため、職業に関連した学位や資格が全く無い場合、永住権取得は難しいでしょう。

さらにIT系、医療系、会計士など職業によっては大卒以上でないと永住権が申請できないものもあります。また、オーストラリア国内の学校を卒業することでポイント加点の対象となるため、現地で学校に通い直す人も多いです。

就労ビザで永住権を目指す場合でも、ワーキングホリデービザからいきなり会社にスポンサーしてもらえるケースは少ないのが現実。

ワーキングホリデーでは働ける期間が非常に限られているため、そもそも雇用したがる企業が少なく、スポンサーまで辿りつきにくいからです。

しかし現地で条件に合った2年以上のコースを卒業すれば、2年〜7年の卒業ビザを取得することができます。

卒業ビザがあれば、期間内は制限なしで就労ができるので、その間にスポンサーを見つけたり、永住権申請に必要な就労経験を積むこともできます。

以上を見ても、永住権取得と現地での就学は強く結びついていると言えますね。

現時点で豊富なスキルや就労経験が無いという場合は特に、現地留学をするのが大きなステップとなるでしょう。

オーストラリア永住権取得の可能性が高い職業

それでは、オーストラリアで永住権を目指すならどの職業を目指せばよいのでしょうか。

一番可能性が高いのは、永住権への道が一番多いMLTSSLといえます。

目指しやすく、多くの人に人気の職業はSTSOLに載っていることが多いですが、永住権への道は非常に限られています。

また先述した通り、STSOLにある職業は頻繁に見直しがされるので、永住権を申請するころにはリストから外れてしまうというリスクも大きいです。

もちろんMLTSSLも変更される可能性がありますが、長期的に不足している職業であるため、STSOLよりは安定していると言えるでしょう。

これから永住権を目指す方はこのMLTSSLに注目し、どの職業で永住権を申請するのか前もって計画を立てる必要があります。

【2023年】MLTSSLにある職業一覧

2023年3月時点の189ビザが取得できる職業リストを紹介します。

職業名にその職業の関連記事をリンクしているので、気になる方はクリックしてみてください。

※この職業リストは変更される可能性もありますので、最新情報は政府公式のページをご参照ください。

※職業内容がほぼ同じものなどは一部割愛しています。

職業名Occupation
会計士Accountant
保険経理士Actuary
航空機技術者Aeronautical Engineer
農業コンサルタントAgricultural Consultant
農業技術者Agricultural Engineer
農学者Agricultural Scientist
空調および機械サービス配管工Airconditioning and Mechanical Services Plumber
空調および冷凍整備士Airconditioning and Refrigeration Mechanic
アナリストプログラマーAnalyst Programmer
建築士Architect
芸術監督Artistic Director
芸術管理者またはマネージャーArts Administrator or Manager
聴覚訓練士Audiologist
自動車電気技師Automotive Electrician
法廷弁護士Barrister
生化学者Biochemist
バイオメディカルエンジニアBiomedical Engineer
生物工学者Biotechnologist
船建造・修理人Boat Builder and Repairer
植物学者Botanist
れんが職人Bricklayer
家具職人Cabinetmaker
循環器専門医Cardiologist
心臓胸部外科医Cardiothoracic Surgeon
大工Carpenter
大工・木材職人Carpenter and Joiner
調理師Chef
化学技術者Chemical Engineer
化学者Chemist
チャイルドケアセンターマネージャーChild Care Centre Manager
カイロプラクターChiropractor
土木技師Civil Engineer
土木設計士Civil Engineering Draftsperson
土木技術者Civil Engineering Technician
血液疾患専門医Clinical Haematologist
臨床心理士Clinical Psychologist
コンピュータネットワークおよびシステムエンジニアComputer Network and Systems Engineer
美術・芸術品などの管理者Conservator
建築プロジェクトマネージャーConstruction Project Manager
ダンサーまたは振付師Dancer or Choreographer
皮膚科医Dermatologist
ディベロッパーまたはプログラマーDeveloper Programmer
診断および介入放射線技師Diagnostic and Interventional Radiologist
ディーゼル自動車整備士Diesel Motor Mechanic
配管工事人Drainer
幼稚園教諭Early Childhood (Pre-primary School) Teacher
経済学者Economist
教育心理学者Educational Psychologist
電気技術者Electrical Engineer
電気工学製図者Electrical Engineering Draftsperson
電気エンジニア技術者Electrical Engineering Technician
電気技師Electrician
電子機器貿易従事者Electronic Equipment Trades Worker
電子楽器取引従事者Electronic Instrument Trades Worker
電子工学者Electronics Engineer
救急医療専門家Emergency Medicine Specialist
内分泌科医Endocrinologist
エンジニアリング管理者Engineering Manager
エンジニアリング専門家Engineering Professionals nec
エンジニアリング技術者Engineering Technologist
環境コンサルタントEnvironmental Consultant
環境工学者Environmental Engineer
環境管理責任者Environmental Manager
環境研究員Environmental Research Scientist
環境科学者Environmental Scientists nec
外部監査External Auditor
繊維質左官Fibrous Plasterer
機会・部品組み立て工Fitter
組み立て工または旋盤工Fitter and Turner
旋盤工または溶接工Fitter-Welder
食品製造技術者Food Technologist
フットボール選手Footballer
森林監督官Forester
ガス工事人Gasfitter
消化器科医Gastroenterologist
一般開業医General Practitioner
地質学者Geophysicist
地盤工学技師Geotechnical Engineer
ガラス工Glazier
馬調教師Horse Trainer
水文地質学者Hydrogeologist
ITビジネスアナリストICT Business Analyst
ITセキュリティスペシャリストICT Security Specialist
産業エンジニアIndustrial Engineer
集中治療専門医Intensive Care Specialist
内部監査Internal Auditor
ジョイナー(大工)Joiner
土地経済学者Land Economist
空間デザイナーLandscape Architect
生命科学者Life Scientist
エレベーター技師Lift Mechanic
錠前師Locksmith
管理会計士Management Accountant
経営コンサルタントManagement Consultant
海洋生物学者Marine Biologist
材料工学士Materials Engineer
機械工学士Mechanical Engineer
医療診断放射線技師Medical Diagnostic Radiographer
臨床検査技師Medical Laboratory Scientist
腫瘍内科医Medical Oncologist
医療者Medical Practitioners nec
医療放射線療法士Medical Radiation Therapist
金属加工業者Metal Fabricator
金属加工士Metal Machinist
金属技術者Metallurgist
気象学者Meteorologist
微生物学者Microbiologist
助産師Midwife
鉱業技術者(石油を除く)Mining Engineer (excluding Petroleum)
自動車整備士Motor Mechanic
オートバイ整備士Motorcycle Mechanic
マルチメディアスペシャリストMultimedia Specialist
音楽監督Music Director
音楽家(楽器)Musician (Instrumental)
自然科学および物理科学の専門家Natural and Physical Science Professionals nec
造船技師Naval Architect
神経科医Neurologist
脳神経外科医Neurosurgeon
核医学技術者Nuclear Medicine Technologist
上級看護師Nurse Practitioner
看護臨床ディレクターNursing Clinical Director
産婦人科医Obstetrician and Gynaecologist
作業療法士Occupational Therapist
眼科医Ophthalmologist
検眼医Optometrist
組織心理学者Organisational Psychologist
整形外科医Orthopaedic Surgeon
装具士または義肢装具士Orthotist or Prosthetist
整骨医Osteopath
その他の科学者Other Spatial Scientist
耳鼻咽喉科医Otorhinolaryngologist
小児外科医Paediatric Surgeon
小児科医Paediatrician
塗装業者Painting Trades Worker
板金工Panelbeater
病理学者Pathologist
石油工学者Petroleum Engineer
物理学者Physicist
理学療法士Physiotherapist
形成外科および再建外科医Plastic and Reconstructive Surgeon
配管工Plumber (General)
足治療師Podiatrist
圧接工Pressure Welder
プライマリーヘルスマネージャーPrimary Health Organisation Manager
生産工学技術者Production or Plant Engineer
精神科医Psychiatrist
心理学者Psychologists nec
測量士Quantity Surveyor
放射線腫瘍医Radiation Oncologist
無線通信技術者Radiocommunications Technician
正看護師
(高齢者介護)
Registered Nurse (Aged Care)
正看護師
(子どもと家族の健康)
Registered Nurse (Child and Family Health)
正看護師
(地域保健)
Registered Nurse (Community Health)
正看護師
(クリティカルケアと救急)
Registered Nurse (Critical Care and Emergency)
正看護師
(発達障害)
Registered Nurse (Developmental Disability)
正看護師
(障害とリハビリテーション)
Registered Nurse (Disability and Rehabilitation)
正看護師
(診療)
Registered Nurse (Medical Practice)
正看護師
(医療)
Registered Nurse (Medical)
正看護師
(メンタルヘルス)
Registered Nurse (Mental Health)
正看護師
(小児科)
Registered Nurse (Paediatrics)
正看護師
(周術期)
Registered Nurse (Perioperative)
正看護師
(外科)
Registered Nurse (Surgical)
正看護師Registered Nurses nec
腎臓専門医Renal Medicine Specialist
リウマチ専門医Rheumatologist
屋根配管工Roof Plumber
中学校教師Secondary School Teacher
板金作業員Sheetmetal Trades Worker
船大工Shipwright
小型エンジン整備士Small Engine Mechanic
ソーシャルワーカーSocial Worker
ソフトウェアおよびアプリケーション プログラマーSoftware and Applications Programmers nec
ソフトウェアエンジニアSoftware Engineer
弁護士Solicitor
石膏師Solid Plasterer
超音波検査士Sonographer
特別教育教師Special Education Teachers nec
特別支援教師Special Needs Teacher
専門医Specialist Physician
言語聴覚士Speech Pathologist
統計学者Statistician
石工Stonemason
建築構造エンジニアStructural Engineer
外科医Surgeon
測量士Surveyor
システムアナリストSystems Analyst
税理士Taxation Accountant
聴覚障害者の教師Teacher of the Hearing Impaired
視覚障害者の教師Teacher of the Sight Impaired
電気配線工Technical Cable Jointer
電気通信エンジニアTelecommunications Engineer
通信工学技術者Telecommunications Field Engineer
通信ネットワークエンジニアTelecommunications Network Engineer
通信ネットワークプランナーTelecommunications Network Planner
気通信技術責任者または技術者Telecommunications Technical Officer or Technologist
テニスコーチTennis Coach
胸部内科専門医Thoracic Medicine Specialist
輸送エンジニアTransport Engineer
大学教授University Lecturer
泌尿器科医Urologist
鑑定人Valuer
血管外科医Vascular Surgeon
獣医Veterinarian
壁と床の瓦職人Wall and Floor Tiler
溶接工(一級)Welder (First Class)
福祉センターマネージャーWelfare Centre Manager
動物学者Zoologist

リストの職業に興味がない場合はどうしたらいい?

上記のリストを見てみて「全然やりたい職業がない・・」と思った方もいると思います。

このリストはオーストラリアで人材不足の職業を集めたものと先ほど紹介しましたが、不足している理由には以下が考えられます。

・オーストラリア人に人気がない

・仕事内容や学校での勉強の難易度が高すぎる

・人気はあるが業界が急速に拡大しており、需要に追いついていない

そのため、手に職系のあまり聴き慣れない仕事から、なるためには多くの学費や勉強量が必要な仕事が多くリストに載っています。

そこで多くの人が悩むのが「自分のやりたい仕事をするか、永住権の取得できる仕事に就くか」という点。

どちらが正しいのかは個人によると思うので、お伝えするのは難しいです。しかし、それぞれの意見としてよく聞く声としては以下があります。

自分のやりたいことをする派の意見
  • リストから職業選択しても必ず永住権が取れるとは限らない
  • 狙っていた職業がリストから外れた時のリスクが高い
  • 興味のない仕事をしても続かない
  • 永住権が取得できなくてもやりたい仕事がある
永住権の取得できる仕事をする派の意見
  • 絶対に永住権を狙いたい
  • 現地で需要の高い仕事をしたい
  • 元々興味のある仕事がないのでリストから選ぶ

やはり重要となるのは、オーストラリアの永住権を取得したい気持ちがどれほど強いか、どうしてもやりたい仕事が他にあるかどうかだと言えます。

とはいえ、現地に住んでいるうちに考えが変わったり、パートナーと出会って永住する人も少なくありません。

そのため、とりあえず現地でワーキングホリデーをしたり、短期コースに通ってみてから人生の計画を立てるというのも手です。

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